第九十話 合宿最後の日にその三
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「することだよ」
「あの漫画の男の子見て思いました」
「そうだね、寝ることは一見無駄な様で」
「いいことですね」
「ヒトラーやスターリンは殆ど寝てなかったよ」
この独裁者達はというのだ。
「ヒトラーは明け方まで仕事して遅くても九時には起きて」
「またお仕事ですか」
「お風呂に入ってご飯食べて」
朝の熱い風呂で疲れを癒していたという、ヒトラーは潔癖症でもあり一日数度も風呂に入っていたそうだ。
「また働いてたんだ」
「そうだったんですね」
「それでスターリンも一日四時間しか寝てなくて」
それでというのだ。
「二人共身体はかなりね」
「疲れてたんですね」
「ヒトラーは最期の方ボロボロで」
おかしな主治医の薬と過労で健康はかなり害していたという。
「スターリンも戦争終わったらかなり歳取ったらしいから」
「戦争の時のお仕事がかなり効いたんですね」
「二人共ね、そうでなくてもね」
「寝てなくて」
「それで二人共疲れが溜まってたし」
このことは間違いない様だ、独裁者になるということもデメリットが少なからず存在するものということか。
「寝てないことはね」
「よくないってことですね」
「そりゃ独裁者になるとね」
国家のというのだ。
「権限が集まって」
「それでお仕事もですね」
「かなり多くなってね」
そうなってというのだ。
「もうずっとね」
「お仕事しないといけないですね」
「そうだよ、それこそね」
「寝る時間もですね」
「なくなる位にね」
そこまでというのだ。
「なるよ、まして二人共ね」
「ヒトラーもスターリンも」
「読書家でもあって」
このことも有名である。
「毎日かなりの量をね」
「読んでたんですか」
「スターリンは一日五百ページとか」
それだけの量をというのだ。
「読んでいたそうだし」
「多いですね」
「だからね」
それでというのだ。
「尚更だったみたいだよ」
「寝る時間がなかったんですね」
「二人共ね」
「そうだったんですか」
「そこまですることはないよ」
部長は言い切った。
「ブラック企業じゃないんだから」
「ブラック企業には務めたら駄目ですね」
「務めて痛い目見るのは自分だよ」
他ならぬというのだ。
「安いお給料でずっと働かせられて」
「長い時間ですね」
「それでボロボロになるから」
だからだというのだ。
「ブラック企業はね」
「働くとよくないですね」
「そうだよ」
こう話した。
「それと一緒でね」
「独裁者もですね」
「なるとね」
その時はというのだ。
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