第九十話 合宿最後の日にその二
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「いい時間の使い方だよ」
「時と場合によっては」
「何もしないでいるよりはね」
「寝ることですか」
「特に疲れている時はね」
そうした時はというのだ。
「寝ることもね」
「いい時間の使い方ですか」
「そうだよ、しっかり寝ることもね」
「じゃあこれからは」
「小山さんも何もしない時とかは思い切って」
決断をしてというのだ。
「寝ることもいいんだ」
「その分頭と身体を休めるからですね」
「そうだよ、だからね」
それでというのだ。
「寝ることもいい時間の使い方ということもね」
「覚えておいてですね」
「寝ていってね」
「そうします」
咲も答えた。
「そう言うとあの猫型ロボットの漫画の男の子はいい時間の使い方してますね」
「眼鏡の彼だね」
「よく怠け者と言われてますけれど」
「原作者の人は物凄く漫画を描いてね」
兎角多作であった、このことでも伝説であると言っていいだろう。
「徹夜もざらだったからね」
「寝なかったんですね」
「それでその結果ね」
まさにというのだ。
「若くして、だったから」
「あの男の子みたいにですね」
「よく寝ることはね」
時間を見付けてというのだ。
「頭を身体を休めることだから」
「いいですね」
「長生きもするから」
「いいんですね」
「実際あの男の子いい人生歩んでるしね」
最初は碌な人生を歩まず子孫にまで禍が及ぶのでそれで件のネコ型ロボットが来たのである。第一話でのことだ。
「よく寝てもね」
「成績が悪くてもですね」
「後でね」
「よく寝たのが効いたんですね」
「それもあるだろうね」
こう咲に話した。
「ネコ型ロボットの助っ人もあって」
「そのうえで、ですね」
「作中色々あったね」
「はい、それで経験も積みましたね」
「映画なんかは特に凄いから」
劇場版では毎回命を懸ける大冒険を行っている。
「あれだけ凄い経験を山みたいに積んだら」
「凄くなりますね」
「多分漫画界屈指の人生経験を積んだ小学生だよ」
部長はこうまで言った。
「どれだけ死にかけたか」
「恐竜に襲われたり宇宙で大冒険したり」
「魔法のお話では石になったりね」
「ロボットの大軍と戦ったり」
「そんな経験を積む中で寝てないと」
さもないと、というのだ。
「あれだけ戦えるか」
「無理かも知れないですね」
「そうだね、だからね」
「寝ることもいいんですね」
「そうだよ、忙しい中で時間があるなら」
「少しでも寝ることですね」
「それだけで違うから」
だからだというのだ。
「寝ることも時間を過ごすね」
「選択肢にすることですね」
「それは特に忙しい時に」
まさにというのだ。
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