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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
約・束・完・遂
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れた。
つまり、鈴鹿御前の役目は果たされたことになる。
しかし、
「ひとりはいやだ。そう言ってたもんね、将は。」
「…うん。」
彼女はまだ、己の役目を果たしきっていないような顔をしている。
まだこんなに小さい子をこの世界でひとり放っておけない。そんな気持ちがあるんだろう。
「だから、まだいっしょがいい。」
「お姉ちゃんもそうだよ。だからね、将……」
そう思い鈴鹿御前は、懐からあるものを取り出す。
それはスマホ。
将にとっても、鈴鹿御前にとっても大事な、兄のスマホであった。
それを弟に手渡すと、こう言った。
「私と契約しよっか。」
主従関係の更新。
マスターを兄から、弟へ移すことだった。
「将が私の新しいマスターになるの。そうすればまだ一緒にいられる。また2人で、仲良く暮らせる。」
弟の手に自分の手を重ね、優しく問いかける
しかしその問いに対しての答えは当たり前のものだった
「うん、まだじゃない、ずっといっしょがいい。ぼくはおねえちゃんに、ずっといっしょにいてほしい。」
その瞬間、光が止んで座への返還が止まった。
主従関係は成立。鈴鹿御前は新たなマスター、将のサーヴァントへとなったのだ。
それと同時に、彼の手の甲にも俺と同じマスターの証が刻まれる。
「おにいちゃんと、おんなじだ…。」
兄と同じものが刻まれた。
それだけで将はなんだか嬉しくなり、よく分からないけど涙が溢れ、鈴鹿御前に抱き着いた。
「これからも、よろしくね。2人で頑張って、征の分まで生きようね…!」
「うん、いきる。おにいちゃんのぶんまでいきて、おにいちゃんがみれなかったものもみにいくよ」
「…さて、俺達は邪魔かな。」
そんな感動のシーンをボーッと見ていた訳だが、いい加減ここで俺達が突っ立ってるのも邪魔だろう。
「ほら、行こーぜ。」
おっきーの手を引っ張り、ホテルへと戻ることにした。
「あの二人、これからいいことあるといいね。」
「あるに決まってんだろ。まぁ新たな門出ということで祝い代わりに今日の宿泊費くらいは俺が出しといてやるか。」
「わ、珍し。明日隕石でも直撃しそう。」
そういっていつものように話し合い、夕日に照らされた2人を邪魔せぬよう俺達はクールにその場を去った。
?
同時刻。
「はっ、はっ、はっ、ひぃ……っ!!」
大勢の幽霊、そして鬼(に変化したおっきー)に完全にビビってしまった橋本はそのまま街を走り抜け、こうして我が身一つで郊外へと出てしまっていた。
そうして苦しくなっても走り続けた橋本はボロボロの小屋……廃屋のある場所で止まり、壁によりかかるようにして倒れ込んだ。
「はぁ…はぁ…
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