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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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ななのちゃんの入学式の前の日。僕のマンションのほうに来ていて、僕が帰るとお風呂の壁とかを掃除していてくれた。
「あっ 靴下 汚れてない? そこ さっき磨いたところだから、気を付けてね」
「えっ うん 汚れてないよー ななの なんか こうるさい嫁さんみたいだなー」
「だって 明日から中学やんかー なな あんまり 来れんようになるかもしれへんしなー きれいに掃除しとかないと」髪の毛をまとめて上にあげていたから、初めて、彼女のうなじを見て、大人っぽくなったように思えていた。
「そうかぁー いよいよ中学生かぁー」
「あんなぁー 明日 お母さんも一緒に行ってくれるって」と、ニコニコしながら言ってきた。
「そう よかったなぁー ななの すごく、嬉しそうだよ」
「うん 私ね この前 お母さんに言い過ぎたと思ってたの お母さんも言い過ぎたと思ってたみたい 卒業式の時 さみしい思いさせてごめんねと謝ってきてくれたの それでね ななのがもう中学生になるから、嫌がるようなことはしないようにするって、約束してくれたの」
「そうかー それは良かったネ」
「あのね 明日 式が終わったら お母さんがお祝いにご飯食べに行こーって だから、シュウに 制服着たとこ見せれないの だから、あさってネ」
「ああ あぁー そんなの気にするなって 楽しんでおいでよ」
「うん でもね これから もっと お金に不自由させるかも知れないからごめんねって だけど 私はそんなの構わないんだー これから・・・お母さんと一緒だから」と、言っている彼女には暗い影もなかった。
「だけどね 中学生なんだからって 少し、大人っぽい下着も揃えてくれたの 見たい?」
「バカ そんなのー 見せる奴がいるかー」
「でも シュウだったら平気なんだけどなー」
「ななの からかってるんだろー」
「うふっ ちょっとネ からかってみたかったのー だって いつも 子供扱いなんだものー」
「このー」と、僕が彼女の頭をコツンとすると、彼女は舌を出して「べぇー」と可愛いらしい顔をしていた。彼女が心からはしゃいでいるように見えて、僕は安心していたのだ。
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