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星河の覇皇
第八十三部第三章 今だ目覚めずその五十

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「アッディーン大統領らしいものでしたね」
「機を見て一気に攻める」
「機動力も活かして果敢に攻める」
「そうして勝利をもぎ取る」
「その攻撃はですね」
「アッディーン大統領らしい」
 またこう言うのだった。
「素晴らしい攻撃でしたね」
「アッディーン大統領は動く指揮官です」
「機動力を活かし果敢に攻める」
「時として敵の意表も衝きますが」
「敵の攻撃ポイントは徹底的に攻撃する」
 それがアッディーンの戦い方だというのだ。
「それは今回も同じでしたね」
「国境での戦闘でも」
「左様でしたね」
「そして今回も」
 今の戦いもというのだ。
「おそらく」
「一気に攻めるでしょうね」
「その時が来れば」
「ティムール軍がそれを防げるか」
「それが問題になりますね」
「あの謎の攻撃は置いておいて」
 今はというのだ。
「ティムール軍の防御は完璧です」
「寸分の隙もないです」
「短期間によくあれだけの防御を敷いたものです」
「難攻不落と言っていいです」
「そこまでのものです」
 文字通りのというのだ、そうしたことを話してだった。エウロパ軍の士官達はワインを飲みつつさらに話した。
 モニターを確認する、だが。
 まだオムダーマン軍は動いておらずそれで言うのだった。
「までですね」
「アッディーン大統領のあの攻撃がないですね」
「敵の前面にあえて出たりアステロイド帯も踏破する」
「そうした果敢なものがないですね」
「動きがないです」
 その驚くべきそれがというのだ。
「突破出来ないと思う場所を突破し」
「無茶ではないかという攻勢も行なう」
「かといって決して軽率ではない」
 これもアッディーンの特徴だ、補給基地を置いて戦うそれは。
「その攻撃はです」
「まだはじまらないですね」
「何時はじまるか」
「それがですね」
「待ち遠しいですね」
「今か今かと」 
 その待ち遠しさも話すのだった。
「思っていますが」
「ここは待つしかないですね」
「ですね、今は」
「仕方ないですね」
「ワインもいいですが」 
 これを飲むこともというのだ。
「あまり過ぎますと」
「酔いが回ります」
「ここは程々にして」
 ワインはというのだ。
「そしてですね」
「観戦にも影響が出る」
「肝心のそれに」
「だからですね」
「この度は」
「程々に」
 ワインはというのだ。
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