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星河の覇皇
第八十三部第三章 今だ目覚めずその四十八

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「後れを取らず」
「全くの互角でしたね」
「まさに五分と五分」
「そうした戦いぶりで」
「双方大きな損害を出しました」
「お互い七割以上の」
「しかも両方共」
 二度の会戦でというのだ。
「激しい死闘でした」
「ですが先程は違いました」
「謎の攻撃も受けましたが」
「後れを取り」
「そうなってしまいました」
「まさかこの度も」
 今回もというのだ。
「そうなるのでしょうか」
「それはわからないですね」
「人には波がありますし」
「采配でもそうでしょう」
「ですからこの度はどうか」
「あの御仁の調子次第でしょうか」
「まさか」 
 他の士官も言ってきた。
「あの御仁には波があるのか」
「采配について」
「それがよく出る方で」
「先の会戦では調子が悪く」
「それで敗れたと」
「そうかも知れないですね、我々にはわからないですが」
 その采配の波はというのだ。
「ですが」
「それでもですね」
「波は確かにあり」
「それが出た結果として」
「シャイターン主席は破れた」
「そうではないかというのですね」
「そうかも知れないですね」
 こう言うのだった。
「私も別に調子は悪くなかったと思いますが」
「采配は及第点だったのでは」
「むしろオムダーマン軍です」
「突如として魚雷が出ました」 
 彼等もこのことについて言うのだった。
「あの攻撃は何か」
「謎は全く解けていません」
「オムダーマン軍がな韮化の兵器を使ったことは事実にしても」
「それでもです」
「一体どういった兵器を使ったか」
「それがです」
「今もわかりません」
 こう言うしかなかった、エウロパ軍の観戦武官達も。
 それでだ、彼等は戦闘開始を待ちつつ観戦しつつワインも飲みながらそのうえで彼等の間で話していった。
「見えない兵器となれば」
「ステルス兵器でしょうか」
「連合軍の兵器のステルス性能はかなりでした」
 これは連合軍の艦艇全てだ、外観ではなくその金属や塗料自体にかなりのステルス性がありそれで見付けにくくなっているのだ。
「我々は彼等の確認に苦労しました」
「幸い殆ど大軍で動いていたのでエネルギー反応でわかりましたが」
「それでもでしたね」
「あの国の兵器はステルス性もかなりでした」
「ですがあの国の兵器でもです」
「完璧なステルス性能ではないです」
 連合軍の兵器といえど、というのだ。
「隠密性に優れていても」
「それでもです」
「スパイではないです」
 とてもというのだ。
「まさか敵に全く見付からず敵陣深くに入る」
「そんな兵器があるのか」
「それは流石にないのでは」
「幾ら何でも」
「オムダーマンでも」
「小型の駆逐艦でも」 
 この艦艇でもというのだ。
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