第八十九話 遊ぶことその十
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「そういえば」
「ええ、教養があったから」
それもかなりのだ。
「そうした作品もね」
「書けましたね」
「そうだったのよ、煙草吸っていても」
それもかなりのヘビースモーカーであった、二人が今話している様に。
「頭いい人はね」
「いいですね」
「私の親戚二人頭もね」
「悪いんですか」
「性格滅茶苦茶悪くて」
そうしてというのだ。
「頭もね」
「悪いんですか」
「特に母親はテレビとパチンコと遊びばかりで」
「教養ないんですか」
「猿と同じよ」
先輩はこうまで言った。
「もうどうしようもない位ね」
「頭が悪いんですか」
「そうなの」
これがというのだ。
「それで息子の方もね」
「頭もですか」
「ええ、人間としてね」
「そういう意味で、ですか」
「恩知らずで思いやりなくて無神経で器が小さくて甲斐性なしでそれで尊大なのよ」
「ある意味凄いですね」
「ちなみに努力もね」
これもというのだ。
「二人共ね」
「しないんですか」
「ええ、人間性も最悪で」
「頭も悪くて」
「そんな親子だけれど」
それでもというのだ。
「煙草のせいじゃないのね」
「生き方ですかね」
咲はこちらの問題ではと答えた。
「やっぱり」
「それ次第ね」
「生き方が悪いと」
それならというのだ。
「そんな風になりますかね」
「じゃあ煙草を吸っていなくても」
「お二人は」
先輩の親戚の母子はというのだ。
「もうそれがどうしようもないですから」
「どっちにしても悪いのね」
「はい」
そうだというのだ。
「お二人共人間性が悪いですね」
「どうしようもない位ね」
「もうそれが問題で」
「煙草でそうなってるんじゃなくて」
「人間性が最初からそうで」
「煙草を吸わなくてもそうで」
「そうだと思います。しかし酷い人達ですね」
咲はこのことをあらためて思った。
「本当に」
「そうでしょ、酷過ぎてね」
それでというのだ。
「親戚全員嫌ってるのよ」
「嫌われ者の母子ですね」
「そうよ」
まさにという返事だった。
「息子さんに本貸した人がいたけれど」
「借りて有り難うはなしですね」
「本の文句ばかりよ」
「言ってたんですか」
「ええ」
「それじゃあもうその人貸さなくなりましたね」
「だって折角貸してよ」
本をというのだ。
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