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外典 【NARUTO:RE】 その2
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かっている」

生きている方が奇跡だと自分が一番よく知っていた。

「今日はお前達三人にこれを託したい」

と言って渡されるのは一本の巻物。

「巻物、ですか?」

とハナビ。

「ワシの火の意思は里の皆に確かに芽吹いておる…そっちは何の心配もしておらん。じゃからお主たちにはワシの術を託したい」

「術?」

とイズミ。

「ワシが生涯を掛けて研究してきた術の数々じゃ。3つもの血継限界を己で開発したお主たちならワシが集めた術も使えるじゃろうて」

ああ、バレてるよね…あの大蛇丸との戦いで灼遁と沸遁、木遁も披露している。

巻物を見る。

「これは…口寄せ契約の巻物?」

「猿飛一族の秘伝では?」

フルフルと首を振るヒルゼン。何か葛藤が有ったらしいがもう決めた事なのだろう。


「そこにワシの集めた術を残してある」

そこ、とは仙猿の隠れ里の事なのだろう。

「それを俺達にどうしろと?」

「伝え、継承していくことも先人の務め。ワシが集めた術をお前たちに託す。お前たちはいつかその弟子たちに託せ。良いな」

と言うヒルゼンの言葉に俺達三人は言葉は無く、ただ深く頭を下げるだけだった。

契約猿の逆口寄せで仙猿の隠れ里へと移動すると、飛雷神の術の術式を刻んだので後は好きな時に来れる。

この仙境は自然エネルギーで満ちていて周りには多種多様な猿が暮らしている。

姿かたちが猿と言うだけでその暮らしぶりはむしろ人間と遜色ない。

「ヒルゼンの頼みじゃから口寄せ契約自体は認めるがな、じゃからと言って皆が口寄せに応じる訳じゃないぞ」

と老猿の猿魔が言う。

「こっちじゃ」

そう案内された先には岩で出来た猿の形をした屋敷があり、その中に数多くの巻物が乱雑に置いてあった。

「…これ?」

とイズミ。

「わたし達の最初の仕事はお片付けと言う事ですか?」

ハナビも呆れたように言う。

「まぁ、そうなるだろうね…とほほ」

とりあえず、影分身で掃除をした後、巻物の中身を確認し分類する作業。あまりにも多い蔵書に終わるまでに一週間以上かかってしまった。

で、途中襲い来る猿共をちぎっては投げちぎっては投げと舎弟に下していく。

ぶっ飛ばすのは俺のなのだが、その俺がイズミとハナビに殴り飛ばされる光景で力関係を悟ったらしい。

イズミとハナビには最初から従順な態度を取る猿共だった。

「はぁ…はぁ…まさか仙術まで身に着けているとはのう」

とは最後に戦った猿魔の言葉。

「力は認めた。いつでも呼ぶが良い」

猿山のボスを降せばあとは楽だ。


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