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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアGX編
ガルドの優雅な一日
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さ、マリア(義姉さん)

 短いガルドとのやり取りを終え、マリアは振り返らずその場を立ち去った。

 マリアの姿が見えなくなると、セレナは感極まった様に目に涙を浮かべガルドに抱き着いた。

「ガルド君……!」
「セレナ……!」

 ガルドもセレナの事を抱きしめ、互いの心音と体温に身を委ねる。そして2人はどちらからともなく少し離れると、互いに見つめ合いそっと顔を近付け合うと唇を重ね合わせた。

 夕日に照らされた高台の上で、2人の影が一つに重なり合うのだった。

 その後、セレナは荷物を纏めるとマリアと同居している部屋を出てガルドの部屋に移住。その日を境に、2人は今まで以上の仲睦まじさを見せるのだった。









 一方、2人と別れたマリアはと言うと…………

「う゛〜〜〜〜ッ!? セ゛レ゛ナ゛〜〜……!?」

 あの後、マリアは颯人と奏を呼び寄せると2人を引っ張って近くの居酒屋へと直行。そしてそこで、妹離れする事への寂しさと悲しさを肴に酒を呷っていた。無理矢理付き合わされる形となった2人は、その様子から何があったのかを察し何も言わず席を共にする。

 あっという間に酔っぱらったマリアは、顔を赤くしながら涙を流しテーブルに突っ伏してしまった。その様子を颯人と奏は何とも言えない顔で見ている。

「まぁ、何だ? お前は立派なお姉ちゃんだよマリア。セレナだってホントは分かってるだろ」
「そうだよ。それにもう会えなくなる訳じゃないんだしさ」

 2人が慰めると、マリアは顔を上げ手にしたグラスの中身を一気に流し込んだ。そして空になったコップを勢いよくテーブルに叩き付け、酒精の混じった息を吐き出す。

「分かってる、分かってるのよ……!? 何時までもセレナに甘えてちゃいけない、セレナは何時か私から離れていくって……!? ガルドなら安心して任せられるから、もう大丈夫だって分かってる。分かってるのに…………!?」

 意外と幼い一面があったからか、それとも酒の影響か気持ちがグチャグチャになった様子のマリア。普段しっかりとしているだけに、ギャップが物凄くそれだけ今回の決断はマリアの中で大きいものだと言うのが伺えた。
 こりゃもう行くところまで行かせた方がいいと判断し、2人は空になったコップに酒を注いでやった。

「分かった分かった、もう今夜は飲め。飲んで嫌なこと全部吐き出せ」
「アタシらが付き合ってやるからさ。だからもう何も考えるな」
「う゛ん……! ありがとう、2人共……!」

 そのままマリアはどんどん杯を重ねて行き、立つ事も儘ならない程ベロベロに酔っぱらってしまった。そんな彼女を颯人と奏は引き摺る様にして自宅へと運んでやり、そして案の定翌朝は二日酔いで苦しむ彼女を2人は苦
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