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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
四話 覇王現る!?
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はっきり言って意味不明も良いところである。大体、クラナが知る限り『覇王』と『聖王女』は諸説あれど、歴史的に其処まで仲が悪かった訳では無いはず。まして……


「……だとしたら、貴女の目的は適わない」
「何故でしょう?」
「子孫も生き残りも、今は普通の子供。闘う力なんか無い」
正直、わざわざ彼女の目的を聞いて損をした気分だった。まさかこんな訳の分からない事を言う女だとは思わなかったのだ。
戦闘練のついでに、通り魔の正体を暴くつもりだったが……

クラナは話を終わらせようと、構えを取るために腕を動かし彼女を倒す為の算段を立て始め……

「……いいえ」
しかしそれを、彼女が遮った。

「弱い王ならば、この手でただ屠るだけの事」
その全てを、敵意に変えさせて。

「……それは、相手の事情なんか知らないって意味か?」
「……彼女達には申し訳ないと思います。しかし、それが私の「……ざけるな」え……?」
遮られた言葉で、彼女はクラナを見、そして瞬間的に気付く。先程までと、彼の雰囲気が完全に異なっている。そして……悟った。

「……ふざけるなよ」
自分は、彼の、どこか触れてはならない部分に振れたのだと。

「貴女が……“お前”が何を目指そうと知った事じゃないし、勝手にすれば良い……!だけど……」
クラナの体から、殺気がまるで濁流のように溢れ、その場に居る二人の足が、無意識に後退る。

「終わった事を蒸し返すようなお前の自分勝手に……!」
クラナは、

「“俺の妹”を巻き込むなッ!!!」
怒っていた。

――――

「アルッ!行けるな!?」
[Sure!(勿論です!)]
相棒に確認を取ると同時。クラナは構えを取る。
両足を左右に大きく開き、右の拳を地面に当てるそして……

「二つ目!」
[Second gear unlock!]
それを起動。

[Acceleration!]
ブシュウッ!と蒸気の吹き出すような音と共に、起動したそれにより、クラナは全身に魔力が回るのを確認すると……

「行くぞ『覇王』!」
言われた彼女は突然テンションも話し方も全く違う物になったクラナに戸惑ったのか、少しあわて気味に構えを取る。が、そんな事はクラナには関係無い。

「ふっ!」
「っ!?」
クラナが掛けだした……かと思うと、とっさに掲げたガードの上に、凄まじい衝撃が駆け抜け、彼女は少し後退、

「おぉっ!」
「なっ!?(早い!?」
直後、右から声がして、覇王は殆ど反射だけで動かした右腕を使い、一瞬だけ見えた影から得た情報でそれを防ぐ。
かと思うと……

「せっ!」
「ぐっ……!」
今度は左側
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