第六百八十九話 作って食べるとその十一
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「まさに全くとね」
「言っていい位なかったのね」
「こうなったら」
ベンはさらに言った。
「終わりだよ」
「人間として」
「うん、まあね」
「まあね?」
「いや、僕が聞いても何もない人だよ」
今話している人物はというのだ。
「本当にね」
「そうだよね」
「働かない、それでお金もない」
「社会的地位もないね」
「只の紐ニートでね」
「奥さんに食べさせてもらってた」
「それが奥さんに逃げられて」
そうなってというのだ。
「ぼっちニートになって」
「余計に悪くなって」
「財産も技能もない」
「実績もないね」
「それで人格もどうにもならない」
「本当に何もない人だね」
「それで自分を偉いと思っていてしかも」
ベンはさらに話した。
「この世で一番ね」
「神様や仏様みたいに」
「そう思っていて」
そしてというのだ。
「他の人の家に上がり込んでね」
「大飯食べてお風呂やお布団まで借りて寝泊りして」
「人のお部屋勝手に入ってね」
「本を漁るとか」
「何で出来たのか」
自分をこの世で最も偉いと思ってというのだ。
「自分を少しでも振り返ったらね」
「私だったら恥ずかしくて死ぬわ」
ケイトは眉を顰めさせて言った。
「そんな人生や生き方だと」
「そうよね」
「私だってそうよ」
「僕もだよ」
ルーシーとクララ、トブも言った、やはり顔を顰めさせている。
「流石にないよ」
「何処が偉いのか」
「どう見ても最底辺でしょ」
「というかどれだけお世話になっても感謝もしない」
「何かちょっとしたことで延々不満言うみたいだし」
「教会にまで文句言って」
「それで何で偉いのか」
ベンは首を傾げさせて話した、彼の今の顔はどうしてもわからないといったものでそれで言うのであった。
「理解不能だよ」
「そうよね」
「何処が偉いのかしら」
「それもこの世で一番」
「理解出来ないよ」
「そんなのだから」
妹達それに弟にまた首を傾げさせて話した。
「皆から見捨てられたんだろうね」
「全くの無能で何もしてこなかったのに尊大で」
「しかも恩知らずで」
「不平不満ばかり」
「止めに極めつけに図々しくて無神経だから」
「そうだろうね、いやしかし何もしてないのに偉いとか」
その様にというのだ。
「思う人もね」
「世の中いるのね」
ルーシーも言った。
「正直あの家の子いなくなってね」
「よかったって言ってるんだ」
「うん、これまで生きていて」
そうしてというのだ。
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