第二話・願う転生者
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
俺、高町みずなは朝早くから起きていた。
今日はとても大事な日だからだ。
「試合」
前世のオタクな俺には全く接点の無かった言葉。
今日俺が朝早く起きている理由でもある。
なぜなら
「おーい、みずな〜、そろそろいくぞ〜」
父が呼んでいる、
そろそろ行くとしよう。
今日は父がコーチをするサッカーチーム「翠屋JFC」の試合の日だ。
そして俺は「翠屋JFC」のレギュラー選手、
それが俺が朝早く起きている理由である
そうして俺は父の待つ玄関へと向かった。
試合がはじまり小気味よい笛の音があたりに響き渡る、
敵味方どちらにも闘志が漲っている。
「さあ、やるか…!!」
俺も静かに闘志を纏い、
勝利に向けて走り始めた。
「よっと…ッ!」
相手のパスに割り込み、ボールを奪う
「高町!!」
ゴール前でフリーとなっている味方が叫ぶ、
現在、俺の位置はセンターサークルの近く。
パスを回すには少々キツい距離ではある
しかし
「オラァッ!!」
ボールの生み出す独特の打撃音がフィールドに響き渡る
見事にボールは味方の元へ
そして、
そのまま味方がパスの勢いを止めずに蹴りで機動を変える
ボールは吸い込まれるようにゴールに突き刺さった。
「ウッシャァァァ!!」
味方の歓声がフィールドを埋め尽くす
「高町、ナイスパス!」
ゴール前にいた味方・・・坂本が俺に賞賛を投げかける
「いや、坂本こそ最後のシュート、ナイスだ!」
そう言って俺も坂本を賞賛する。
「二人とも試合はまだ始まったばかりだ、油断するなっ!」
父が俺達に檄を飛ばす。
敵チームを見ると活を入れなおしたのか
先ほどより闘志が漲っているが分かる。
特にキーパーからは絶対に入れさせないという覚悟が遠くからでもひしひしと伝わってくる。
「これは厳しい戦いになりそうだ…」
「そうだな…」
そうして俺達は目の前の敵に再び集中したのだった。
〜試合終了〜
試合終了の笛が吹かれる。
「試合終了!3−0で翠屋JFCの勝利!」
審判が試合の結果を宣言する。
それとともにフィールドは歓喜の声と悔しさを込めた声で二分され、
全員に漲った闘志が失せてゆく。
危ない試合だった、
結果は3−0と圧勝に見えるが
何度もゴールを決められそうになった。
今回の試合のMVPは間違いな
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ