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ダンジョンに異世界人が行くのは間違ってますか?
第九話。異世界の大英雄。
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らずといった感じのフレイヤを心配して話しかける。するとようやく意識を取り戻したのか辿々しく話し始めた。

「彼の魂を、ほんの少しだけだったけど…恐ろしくって綺麗だったわ」
「恐ろしい?あの人間がですか?」
「えぇ、…とても優しい光だけど、たくさん傷ついてて、だけど決して消える事ない強くって大きな光。見た事ないけど、きっとアレが真の英雄の色なのね。もっと、いえもう一度だけで良いから彼の魂を見たいわ…」
「フレイヤ様!」
「安心せい。強すぎる光に目が当てられて眠ってるだけや。少し練れば目覚める。早いとこ家にでも寝かしとけ」

ロキがそう言うとオッタム達はフレイヤを連れてホームにへと戻って行った。もうフレイヤが倒れて大騒ぎほとんどのものが冷静にいられなくなって発狂している。

そんな彼女を見てロキはようやく一息ついた。

「はぁ〜」
「大丈夫か?」
「もうしんどあわ〜。ちょい休ませて」

ロキがそう言うと眷属達は店を出て行った。

「開戦の神殺しって…ウチらの天敵やん。いったいあっちの世界で何があったん?あっちの世界で人類と神々の戦争でもしてたん?」







「待って!」
「お嬢ちゃんは?」

店を出て少し歩くと、後ろから少女が追いかけて来た。おそらくどっちかの眷属の子だろう。将来有望そうな金髪美少女だ。

「貴方は本当に英雄なんですか?」
「どうだろうな。俺が名乗ってるわけじゃなくて、いつの間にか人々から勝手に呼ばれるようになった」
「なら英雄なら私の事を助けてくれますか?」
「何だ何か困ってるのかい?」
「私のお父さんは英雄でした。でもお父さんは私の英雄にはなれなって、お母さんがいるから、いつか私だけの英雄がめぐり逢えるって!」
「…お嬢ちゃん名前は?」
「アイズ。アイズ?ヴァレンシュタイン!」
「そうか、そしたらアイズちゃんだな」

俺はそう言ってまだ小さな女の子にひざまづいて頭を撫でてやる。また10代前半といった所だろう。何でこんな小さな女の子が冒険者をやっているかはわからんが、身なりも綺麗だし大事には育てられているらしいな。

「アイズちゃん。お父さんが言ってたのは英雄なんかじゃない。英雄なんかより凄い奴だ」
「どう言う事ですか?」
「ふっ、お父さんが言ってた事はアイズを心から愛してくれる好きな人だよ」
「私を愛してる好きな人?」
「そう、人は好きな人のためなら英雄にだって、それ以上の人間になれるだよ」
「凄い!英雄以上に!?」
「そう、アイズちゃんは可愛いからなきっと沢山の人に思いを寄せれるかもね」
「そしたら皆んなが英雄以上になれるんですか?」
「いや、残念ながらそうではない。良く思い返してごらん。お父さんは何もお母さんを一方的に助けてたわけじゃ
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