第一幕その五
[8]前話 [2]次話
「一切ね、あと寝泊りも魔法のテントを持っていくから」
「そこで休めるね」
「入浴はあちこちの川やお池で出来るしね」
こちらのことも大丈夫だというのです。
「本当にね」
「一切心配はいらないね」
「オズの国だからね」
「お伽の国だから」
「そうしたことについての心配はね」
それこそというのです。
「君が言う通りだよ」
「一切だね」
「心配無用だよ」
「そうだね、じゃあ行こうか」
樵はかかしの言葉に頷いて言いました。
「都に向かってね」
「そうしようね」
ジャックが頷いてでした。
一行は都に向けて出発をしました、ジャックが先頭に立って黄色い煉瓦の道を進んでいきますがその中ででした。
ジャックは恵梨香達にうきうきとして言いました。
「実は僕今回の旅が楽しみで仕方なかったんだ」
「そうだったの」
「オズマ姫は久し振りの旅でらしいけれど」
「ジャックもなんだ」
「今回の旅楽しみだったの」
「そうだったんだ」
「ギリキンに行くね」
それでというのです。
「だからだよ」
「あっ、ギリキンはジャックの故郷だったわね」
「そうそう、あの国で生まれたのよねジャックって」
「オズマ姫が男の子だった時に後が宿る粉をかけてもらって」
「そうしてだったね」
「今に至るんだったね」
「そうだったからね、これまでも数えきれない位行ってるけれど」
ギリキンの国にというのです。
「その都度楽しみにしていて」
「楽しんでるのね」
「あの国に行くのを」
「その都度」
「それで今回もなんだ」
「楽しみにしているんだ」
「そうだよ、だから自然と足が動くよ」
見ればうきうきとした足取りです。
「本当にね」
「僕達のマンチキンと同じだね」
かかしはこう言いました。
「ジャックにとってのギリキンは」
「そうだね」
ジャックはかかしの言葉に頷きました。
「二人共マンチキン出身でね」
「マンチキンに行くとね」
それならというのです。
「もうね」
「楽しみなんだね」
「そのことが決まるとね」
「それで行って」
「いつも楽しんでいるよ」
「里帰りはいいよね」
「今住んでいる場所もいいけれど」
それと共にというのです。
「故郷に帰ることもまた」
「本当にいいね」
「そうだね」
「特に長くいた場所に戻るといいね」
樵もお話に入ってきました。
「そうだね」
「うん、住んでいたお家とかね」
「村とかにね」
「戻るとね」
そうすればというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ