暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生とタキタロウ
第十二幕その十一

[8]前話 [2]次話
「このほやもね」
「凄いんだね」
「私は食べられるけれど」
「それは何よりだよ」
「食べられてもね」
 それでもというのです。
「あまりね」
「好きじゃないんだ」
「癖が強過ぎるわ」
「そうなんだね」
「ええ、ただ好きな人は好きなのね」
「僕にしてもね」
 先生は妹さんに微笑んで答えました。
「結構ね」
「そうなのね」
「そうだよ、しかしね」
「しかし?」
「いや、食べられるだけでもね」
 それだけでというのです。
「よかったよ」
「そうなの」
「うん、サラもね」
「多分これから食べることはないわね」
「積極的にはだね」
「おそらくね。納豆とあとくさやもだけれど」
 こうした食べものもというのです。
「積極的にはね」
「食べないんだね」
「自分からはね。兄さんは納豆も好きよね」
「そうだよ」
 先生はサラと一緒に食べつつ答えました。
「よく食べるよ」
「そうよね」
「あの匂いと外見もね」
「いいのね」
「好きになるとね」
 そうなると、というのです。
「あれはあれでね」
「いいのね」
「そうなんだ、ウォッシュチーズもいいね」
「日本の人達は逆にそっちが駄目な人が多いわね」
「そう、けれどね」
 それでもというのです。
「僕はそちらも好きなんだよね」
「匂いのするものも好きってことね」
「好き嫌いはないね」
 食べもののというのです。
「本当に。ほやにしてもね」
「兄さん美味しそうに食べてるわね」
「実際に好きだよ」
 先生はお箸をほやを取ってお口の中に入れて笑顔でお話します。
「ほやもね」
「そうなのね」
「お酒にも合うしね」
「日本酒ね」
「サラも日本酒はいけるよね」
 先生は妹さんにほやを食べながら応えます、ただお昼なのでお酒は飲んでいません。
「そうだね」
「そちらはね、ただね」
「ただ?」
「兄さんどんどん日本に馴染んで」
 そうなっていてというのです。
「日本人に見えてきたわ」
「実はもう頭の中で考える言葉もね」
 先生はサラにもお話しました。
「日本語になってるんだ」
「そこまで日本に馴染んでるの」
「そうなんだ」
「あんな難しい言葉で考えるの」
「来日してから徐々にそうなってね」 
 そしてというのです。
「今ではね」
「日本語でなのね」
「考えているんだ」
「そうなったのね」
「漢字に平仮名と片仮名でね」
 三つの文字を使ってというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ