第八話 記憶その十
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「玳透さんもです」
「僕もですか」
「行かれて下さい」
こう本人に話した。
「是非」
「そうしていいですか」
「はい」
まさにという返事だった。
「わらわのことはお気遣いなく」
「私達がいますので」
「ご安心を」
赤と青のそれぞれの服を着た双子の様にそっくりな姿をした美女達が出て来てそのうえで玳透に対して話した。
「ですから玳透さんはです」
「安心して行かれて下さい」
「はじめて見る人達ね」
嵐は二人を見て話した。
「誰かしら」
「緋炎です」
まずは赤い服の女が名乗った。
「火の術を得意とします」
「蒼氷です」
続いて青い服の女が名乗った。
「氷の術が得意です」
「二人がいてくれますので」
丁はあらためて話した。
「ですから」
「僕が不在でもですか」
「結界を張りなおしましたし」
桜塚護の攻撃を受けてであるのは言うまでもない。
「ですから」
「では」
「はい、わらわのことは安心してです」
そのうえでというのだ。
「行って下さい」
「それでは」
「それとです」
丁はさらに話した。
「今ここに天の龍は四人いますね」
「征一狼さんも来てくれて」
玳透が応えた。
「それで、ですね」
「神威を入れて五人、残るはです」
「二人ですね」
「そのうちの一人は間もなくです」
「ここにですか」
「来てくれることになるでしょう」
「そうですか、ではですね」
玳透はさらに言った。
「残りはですね」
「一人です、その最後の一人は」
「誰でしょうか」
「それが問題ですが」
丁は静かに話した。
「夢で因縁を感じました」
「因縁?」
「はい、それにも導かれ」
そうしてというのだ。
「最後の天の龍はです」
「ここに来てくれますか」
「おそらく」
こう話すのだった。
「そうなるかと」
「そうですか」
「ではです」
「はい、天の龍はですね」
「残る二人もです」
神威を入れて五人としてというのだ。
「来てくれます、そして」
「七人集まるとですか」
「地の龍もそうなれば」
「その時はですね」
「戦いが本格的にです」
「はじまりますか」
「そうなります」
こう話した。
「その時こそ」
「さて、その二人がどなたかわかりませんが」
征一狼が微笑んで話した。
「素敵な方々であることを願います」
「性格も顔もええですね」
「そうした方であることをです」
こう空汰に応えた。
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