第六百八十八話 オーストラリア人としてその十
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「流石に」
「だからかなり強いっていうね」
「そう言いたい為になの」
「そう言うんだ」
「そうなのね」
「実際のところはわからないけれど」
それでもというのだ。
「そう言うんだ」
「そうなのね」
「他には熊をだよ」
「素手でなのね」
「それもジャイアントポーラベアーとかね」
幾つかの星の寒冷地に棲息する熊である、その名前の通り極めて大型のシロクマであり立つと七メートルに達する。
「倒したとか」
「あの熊を!?」
「そうしたお話もね」
「あるの」
「人によってはだけれど」
「いや、あの熊は無理よ」
ケイトは真顔で答えた。
「絶対にね」
「そうだよね」
「お兄ちゃんもそう思うわね」
「思うよ」
ベンも真顔で答えた。
「あんな恐竜みたいな熊なんてね」
「人間が素手でなんてね」
「倒せないよ」
「そうよね」
「気性も荒いしね」
「そのこともあってね」
「人間が倒すには」
それこそというのだ。
「ビームガンでもないとね」
「倒せないわね」
「そうだと思うよ」
「そこまで強いわね」
「だからスポーツの与太話は凄くて」
「現実かどうかわからなくて」
「それが格闘技になると」
このジャンルになると、というのだ。
「尚更だよ」
「凄いものになるのね」
「そうだよ」
こうケイトに話した。
「もうそこはね」
「わかっておくことね」
「うん、しかしそのジャイアントポーラベアを」
この巨大な熊をというのだ。
「カナダ人って食べるんだよね」
「ああ、熊食べるってね」
ルーシーが応えた。
「サンドイッチにして」
「さっきお話したけれど」
「あの熊もなのね」
「サンドイッチにしてね」
そうしてというのだ。
「食べるんだろうね」
「熊って言うし」
「普通のグリズリーとかだけでなくて」
「他の熊もね」
「熊といっても色々だけれど」
クマ科に属する生きもの達のことだ、尚熊は実は犬と近い種類である。
「その中にはね」
「あの熊もあるのね」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「サンドイッチにしてもね」
「食べるのね」
「うん、それで僕達も」
「食べてみるのね」
「美味しい筈だよ」
こう言うのだった。
「熊自体がね」
「美味しいっていうわね」
「うん、だからね」
それでというのだ。
「僕達もね」
「食べてみるのね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「熊の種類によるけれど」
ベンはこうも話した。
「熊の肝臓は食べたら駄目らしいよ」
「どうしてなの?」
「毒になるからね」
それ故にというのだ。
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