第六十七話 阪神の勝利を聞いてその九
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「それはそれでね」
「いいのね」
「そうじゃない?まあ三国志は私が見てもね」
富美子はこの話、三国志演義だけでなく歴史そして三国志を題材とした様々な創作作品のことを話した。
「あのままだとね」
「最悪の結末よね」
「だって折角統一しても」
それでもというのだ。
「馬鹿みたいな内乱が起こって」
「国がボロボロになってね」
「異民族に攻め滅ぼされるなら」
それならというのだ。
「しかも都破壊されるんでしょ」
「皇帝捕まって嬲り殺しにされてね」
「じゃあね」
中国から来た娘に話した。
「もうね」
「最悪の結末でしょ」
「そうとしか思えないわ」
「そうでしょ、だから私三国志はね」
「読んでないのね」
「そうなのよ」
「まあそれはね」
富美子はそれは仕方ないと話した。
「歴史知ってたらね」
「仕方ないでしょ」
「そう思うわ、そもそも三国志って私が思うに」
「どうなの?」
「孔明さん死んだら」
五丈原においてというのだ。
「面白くない感じがするわ」
「それね、私も中国にいた時にね」
「そう聞いたの」
「そうなの、中国でもね」
「そう言う人いるのね」
「孔明さんが主人公だから」
三国志演義ではそうなっている、この作品は蜀を中心に書いているので必然的に彼が主人公になるのだ。
「最初は劉備さんや曹操さんがいて」
「主役ね」
「その後は孔明さんだけれど」
「その孔明さんが死んだら」
「もうこれだって人いないから」
「姜維さんいても」
「あの人何かキャラ弱いでしょ」
演義の中ではというのだ。
「どうも」
「孔明さんに比べるとね」
富美子も否定しなかった。
「そうよね」
「それで司馬懿さんって曹操さんとはね」
「また違うわね」
「曹操さんって颯爽としてるじゃない」
「悪役に書かれても?」
「歴史じゃ主役だしね」
演義とは違ってというのだ。
「魏が正統でね。詩人でもあるし」
「それ大きいわよね」
「そうでしょ、だからあの人悪役でもね」
演義でそうであってもというのだ。
「いいところあるけれど」
「それでもなのね」
「司馬懿さんって陰気な感じがして」
「曹操さんはそれないわよね」
「明るいのよね」
曹操のイメージはというのだ。
「これが」
「ゲームでもそうね」
富美子はそれはと応えた。
「手段を選ばないけれど」
「明るいでしょ」
「実際陽気な人だったのよね」
「冗談好きで笑い上戸だったみたいよ」
歴史書にはそうある、詩人であり怒った時は血を厭わないところといい彼は感情の起伏が激しかったのかも知れない。
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