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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアGX編
北上透の何気ない一日
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なる。それを聞きつけたのは言うまでも無く先程の3人であり、彼らはこれを利用して透を揺すろうと考えた。もしかすると透と付き合っているクリスに対して、いかがわしい事を考えたのかもしれない。
そこまで話を聞いて、響は慌てた様子を見せた。
「えぇっ!? ちょ、クリスちゃん大丈夫だったの!?」
「落ち着いて響。何かあったら弦十郎さん達も黙ってないでしょう?」
「あぁそうだ。何より、透がアタシを守ってくれるからな」
あっけらかんと口にするクリスに、傍で話を聞いていた弓美は口の中が甘くなるのを感じた。
「砂糖入れてないコーヒーが甘い……こんなのアニメの中だけの事だと思ってたのに」
「相変わらず仲いいねぇ、キネクリ先輩とカミトオ先輩は」
「羨ましいです」
3人の視線の先では、クリスの隣で彼女の事を温かい目で見ている透が居た。
「それでそれで? 何であんな事になったの?」
「あ〜、それはだな…………」
透がクリスと付き合い、更には同居していることまで突き止めた3人組は彼の家に押しかけようとしたらしい。だがその前に、彼らはふとした不幸から他校の不良といざこざを起こしてしまった。
自分達よりも人数の多い不良に囲まれ袋叩きにされる3人。そこに偶然クリスと出掛けていた透が遭遇した。
透は3人の窮地に不良達の中に飛び込み、彼らを救出した。と言っても暴力に訴えるようなことはしない。彼は他校の不良達の中に飛び込むと、筆談で彼らにもう止めるように訴えた。
当然それで不良達が引っ込む筈もなく、彼らは標的を透に変え3人組の代わりに寄ってたかって袋叩きにした。
多数の不良達から殴る蹴るの暴行を受ける透。しかし彼は過去に武装集団からクリスを守る為、その身を盾にしてきた経験がある。鍛えられた大人からの暴力、喉をナイフで切り裂かれた悪意に比べれば、ただ感情のままに拳を振るうだけの暴力なんてどうという事は無い。これまでに何度も死に掛けた経験と比べれば、不良達の暴力など子供のじゃれつきにも等しかった。
全く堪える事無く暴力を一身に受ける透の姿に、不良達の方が逆に恐れをなした。何しろ透は痣が出来血を流そうとも、両手を腰の後ろに組んだ状態で全く動こうとしないのだ。揺らがぬその姿勢に、得体の知れない何かを感じた不良達が恐れを抱くのも無理はない。
そうこうしていると、パトカーのサイレンが聞こえてきた。透が3人組を助けに入った時、クリスは彼が絶対に反撃しないだろう事を見越して警察を呼んでいたのだ。
近付いて来たパトカーに他校の不良達は透への恐れもあって一目散に逃げだした。後に残った透に、クリスは彼を心配して近付いた。
「大丈夫か、透!?」
一見すると傷だらけに見える透だったが、彼は全く平然とし
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