第七十三話 態度が少しその二
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「大教会全体でかな、今は」
「大教会全体って」
「それだけわかりやすいってことだよ」
「新一君のことは」
「うん、阿波野君わかりやすいから」
「僕ってそんなにわかりやすいですか」
「おぢばに帰ってきたらいつも真っ先にここに来るよね」
「登校前にも来ますよね」
こちらも毎日です。
「この子」
「そうだね」
「はい、私が学校に行く前に」
朝起きてご飯をいただいてひのきしんをさせてもらってから学校がはじまる九時までこちらにいますがその時にです。
新一君は絶対に来ます、七時半前には絶対にです。それで私に挨拶してきます。
「来るんですよね」
「日課になってますね」
「これから集合場所に行くのよね」
高校のです。
「参拝前の」
「そうなんですよね」
「早く行けばいいのに」
心からこう思いました。
「遅刻するわよ」
「大丈夫です、朝は挨拶に来るだけなんで」
新一君は明るい笑顔で言ってきました。
「ですから」
「それでなの」
「はい、全然です」
「平気なのね」
「そうなんです」
こう私に言うのでした。
「遅刻したことはありません」
「それならいいけれど」
「はい、安心して下さいね」
「だといいけれど」
新一君にこう返しました。
「それならね」
「それじゃあ行ってきますね」
「何で毎朝来るのよ」
それがわかりません。
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