第31話 三羽烏配下になる
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「あっ!そうだったのー。劉ヨウ様、私の真名は沙和なのー。よろしくお願いしますなのー」
「こちらこそよろしく。私の真名は正宗だ」
「わかったのー、正宗様」
「劉ヨウ様」
「うん?」
振り向くと楽進が神妙な顔で私を見ていました。
「一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ」
「正宗様は何故、真桜や沙和を仕官されたのでしょうか?」
何故、仕官させたか聞きたいのでしょう。
彼女にしてみれば皇族が戦闘能力が高いとは言え村娘を仕官させるなどおかしいのでしょう。
穿った見方をすれば、伽の相手として仕官させたとでも思っているのかもしれないです。
楽進も仕官させるつもりなので、ここは真摯に応えないといけません。
「それは来る動乱の為だよ。動乱になれば人材は幾ら居ても足りない」
「動乱?」
楽進は私の答えが予想外だったようです。
本当に、私が真桜と沙和を伽の相手にさせようとしていると思っていたようです。
私は女性を無理やり手込めにするような鬼畜ではないです。
元日本人の小市民の私にそんな真似できるわけないでしょう。
全く、心外です。
「そう動乱だ。この前の賊は規模が多かったと思わないか。今までの賊の規模は、精々数十人、多くて数百人。賊の数が多いということは、それだけこの辺りの治安が悪いということだ。これがいずれ大陸全体に広がる。そして、世が乱れる。私はそのときに、力無き民を守る剣であり、盾である為にこうして旅をして人材を探している。真桜に関しては、絡繰りが得意な人物が欲しかったというのは嘘ではない」
私は楽進の目を見て、話せることを話しました。
「申し訳ありませんでした。私は」
私は楽進の言葉を制止しました。
「構わない。友を思っての行動だろ。その程度のこと、私は気にしないよ。それより、楽進、私に仕えてくれないかい?」
私は楽進は私の顔を真剣に見ていました。
「私でよろしければ、陣営の末席にお加えください!私の真名は凪と申します」
決意を決めた楽進は私に対し、片膝をつき拱手して頭を足れました。
「よろしく頼む。私の真名は正宗だ」
良いです!
私は猛烈に感動しています。
これが主従の契りというものです。
沙和の軽薄な感じと、楽進は違います。
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