カメンライド 2
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「一体いくつの姿になれるんだ……?」
「さあな? お前はいくつ引っ張り出せるかな?」
示現エンジンと呼ばれる無限のエネルギーを守るために、友情を胸に戦う少女、一色あかね。その姿を映しとったディケイドあかねは、手に持ったブーメラン型の武器、ネイキッドラングを肩にかける。
「行くぜ」
ディケイドあかねはにやりと笑み、そのブーメランを投げる。
キリキリと回転しながらウィザードを狙うが、それはあっさりと打ち弾かれた。
「さらに、コイツはサービスだ」
ディケイドあかねはそう言って、別のカードを取り出す。
『フォームライド あかね ブルー』
すると、ディケイドあかねの色が赤から青に変わっていく。
さらに、別人としか思えない体の変化。さらに、ネイキッドラングはその形を大きく変え、ハンマーとなっていく。
「……へ?」
「どんどんいくぜ」
ビビッドブルー。
二人の友情を合わせたものと同じ姿であるそれは、その手にした巨大なハンマーを振り上げる。
振り下ろされる、巨大なハンマー。それが来る前に、ウィザードは新たな魔法を発動させる。
『ディフェンド プリーズ』
使用された風の壁。
風で作られた強固な壁だったが、それは膨大な質量に圧し潰され、その背後にいたウィザードとビーストを地面に叩き落とした。
土煙を上げるウィザードとビースト。それを見て、着地したディケイドあかねは、次のカードを取り出した。
『バッファ ゴー』
「しゃらくせえ!」
だが、それよりも早く土煙を切り、猛牛のマントを付けたビーストが突進する。
もうすぐ、ディケイドあかねの体に激突する。その直前で。
『カメンライド サイタマ』
ディケイドの姿が、新たな人物のそれとなっている。
黄色の全身タイツと赤いマント。特徴のない顔と、腰のディケイドライバーの他は子供でもイラストが描けそうな姿になったそれ。
サイタマと呼ばれる筋トレの覇者は、変哲もないカウンターパンチをしようと身構える。
それを見たウィザードは、直感した。
終わりだと。
彼が拳を振るうだけだが、なぜか危険性を感じた。
「コウスケ!」
『バインド プリーズ』
ウィザードは咄嗟に拘束の指輪を使い、風で出来た鎖を発生、ビーストを掴み、放る。
静止したビーストの目の前で空を切る、ディケイドさいたまの拳。
ただ、空を切る。それだけだったが、その風圧を受けたウィザードは仮面の下で顔を真っ青にする。
「お、おいハルト……パンチ一発にちょっとオーバーじゃねえの?」
風の鎖で地面に頭から叩きつけられたビーストは不満を口にした。
「何か、危ない気がして……」
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