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おっちょこちょいのかよちゃん
267 偽物に惑わされるな
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前幾つもの傀儡を出してかいくぐったり、毒で戦闘不能とっせた厄介な黒魔術の使い手である。どちらの側に杉山がついていようが、杉山を偽物として作り、このような操り人形として利用したあの魔女への憎悪が込み上がるのだった。
「山田かよ子、行こうか。ラ・ヴォワザンともまた会ったら次こそ葬ればよい」
「うん、そうだね・・・」
 藤木救出班は先へ進んだ。かよ子は偽杉山を作り出した人形をその場に捨てて羽根を飛ばしたのだった。

 本部の管制室。まき子達の所に連絡が来た。
『こちら藤木君救出班の大野けんいち。今戦っていたのは杉山の偽物だった』
「偽物・・・?」
 イマヌエル達は驚かされた。
「つまり、誰かの術って事か?」
『ああ、前に戦ったラ・ヴォワザンって女の黒魔術で作られたものだって鳥橋のり子の人形で解ったんだ』
「そうだったのか・・・。お疲れ様、大変な戦いだったね。今昼食の準備を送るので食事にしてくれたまえ」
 イマヌエルは連絡を終了させた。
「それでは私達も食事としよう」
「ええ」
 皆は管制室を一旦退室した。
「かよ子達が戦ってたのは杉山君じゃなかったのね」
「ああ、偽物との事だ」
「そうだったの。でも・・・」
「なんだい?」
「もし私達が勝つって事はその戦争主義の世界の長も倒すって事よね?杉山君はレーニンと身体が一つになったらしいけど、杉山君も一緒に殺すって事なの?」
 イマヌエルはその質問に即答できなかった。
「・・・、そうだね、でもだからといって彼まで殺す事はできないよ。レーニンから切り離しさえすればいいのだが・・・」
 イマヌエルでも最善の策が見出せていなかった。
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