第六十七話 阪神の勝利を聞いてその五
[8]前話 [2]次話
「最近はね」
「ビールよく飲むの」
「そうだしね」
「ビールってよく飲まれるわよね」
「世界的にね」
「人気あるのね」
「飲みやすいのよ」
中国から来た娘はこうも言った。
「やっぱりね」
「ビールは」
「味もお値段もね」
その両方の面でというのだ。
「それでね」
「今では中国でもなのね」
「よく飲まれてるわ」
「そうなのね」
「ただね」
富美子にこうも言った。
「日本のビールはかなり美味いわよ」
「そうなの」
「ええ、私もそう思うわ」
「中国のビールも美味しいでしょ」
「私はそっちも好きだけれど」
それと共にというのだ。
「日本のビールもなの」
「美味しくてなの」
「好きよ、けれど今はね」
「日本酒飲んでるわね」
「こっちも美味しいからね、いやどんどん飲めるわ」
実際に結構な勢いで飲んでいる。
「これは」
「それで今もそう言ったのね」
「広島のお酒でもね」
「阪神が勝ったお祝いで飲んでもなのね」
「美味しかったらね」
それならというのだ。
「いいでしょ」
「広島はカープでも」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「巨人何であそこまで弱いのか」
このことについても言うのだった。
「嫌いでも気になるわ」
「だからずっと他チームから選手掠め取ることばかり考えていて」
「自分のところのチームの選手育ててなかったの」
「それで設備とかも気にしなくなっていて」
「お金も使わなくなっていたのね」
「それで野球の戦略とかもね」
こうしたこともというのだ。
「ただ選手掠め取って」
「その選手を試合に出していればいい、ね」
「そうとしか考えなくなってね」
それでというのだ。
「まともな野球を忘れたからよ」
「それで弱くなったの」
「もう選手の育て方もチームプレイも練習の仕方も忘れて」
そうなってしまってというのだ。
「監督さんもね」
「ああ、巨人って生え抜きのスター選手だった人でないと」
「監督にしないから」
巨人の絶対の不文律である、このことを違えたことは少なくとも第二次世界大戦が終わってから一度たりとない。
「あと不思議と二軍監督した人も」
「一軍の監督さんにしないわね」
「だから人も限られてて試合に負けてもね」
「監督さんのせいにはなのね」
「ならなくて責任はね」
それはというと。
「コーチの人達になって」
「コーチの成り手もなのね」
「まともな人来なくなって」
「どんどん弱くなって」
「ああなったのよ」
「二十年連続最下位ね」
「それも勝率一割台のね」
そこまで弱いというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ