アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第三十五話 物語の終わりと
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れじゃないよ。今度は現実で、だよ、キリト君・・・」
キリトの言葉にアスナは首を横に振りささやくように、確たる声で言うとキリトを含む三人に微笑みながら言った。
「ね、最後に教えて。みんなの本当の名前」
最初は戸惑った顔をするキリトだったが、一番初めに名乗っていた。
「桐ケ谷・・・桐ケ谷和人。多分先月で十六歳」
「私は柊月雫だよ。今年で十七歳かな」
「月影桜火。今年で十六だ」
「「「・・・え゛っ!?ソレイユ(ソレイユ君)って年下(同い年)だったの(か)!!?」」」
アスナとルナは驚き、キリトにいたっては軽く落ち込んでいるように思える。
「・・・んなことどうでもいいだろ。次はアスナだぞ」
「う、うん、そうだね・・・・・・わたしはね、結城・・・明日奈。十七歳です」
全員が名乗り終えると穏やかな光に包まれ消えていく。四人の表情は憑き物が落ちたように晴れやかな表情だった。
―――また、今度な―――
誰かがそうつぶやくとともに四人は光となって消えて行った。
◆
次の瞬間に感じたのは薬品の臭いだった。重たい瞼を開け、周りの様子を確認してみると白い清潔な壁が目に飛び込んできた。
「(・・・帰ってきたのか・・・)」
感慨深くそう心の中で思いながら、体を起こそうとするが思うように動かない。それを理解しているのか、皮肉気に唇の端をつり上げると声を出すのもつらい状況の中、力を振り絞ってたった一言呟いた。
「た・・・だ・・・い・・・ま・・・」
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