アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第三十三話 さようなら
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ていたか、ルナ君。そう、ジェネシアスこそがこのソードアート・オンラインの最終ステージだ。そして、その最奥で待ち構えるのは私の友でありライバルでもあった者だ」
「ま、まさか・・・」
茅場晶彦の言葉に反応したのはキリトだった。驚きのあまり震えた声で次の言葉を発した。
「高嶺、恭介も、この世界に・・・!」
「そうだ。彼はオシリスとしてこの世界に入り、本当の最終ボスとして君臨している」
まさか≪流星≫の二つ名を持ち、血盟騎士団の団員の育成などをしていたものが最終ボスとは考えたものはいなかっただろう。これにはアスナのみならずルナさえも驚き言葉を失った。
「だが、安心したまえ。君たちがあのフィールドを攻略する必要はない」
突然の茅場晶彦の言葉に全員の頭の上にクエスチョンマークが飛びかう。それを気にすることなく茅場晶彦は言葉を続ける。
「君たちがアインクラッドを攻略していく中で、裏でジェネシアスを攻略していたギルドがあった。その者たちの働きにより、君たちはアインクラッドの身をクリアすることでログアウトできる」
「・・・まさか・・・」
ルナの頭にある予感がよぎった。そしてそれは次の茅場晶彦のセリフによって現実のものとなってしまう。
「そのギルドとは、≪クロス・ユニバース≫。かの≪剣聖≫、≪瞬神≫、≪神槍≫の三人で構成されたギルドだ。もっともソレイユ君は脱退してしまっているらしいがね」
「っ!?」
茅場晶彦の言葉を聞いたルナは息を呑んだ。悪い予感はしていたが、まさかこんなことが当たるとは思わなかった。全身が冷め、震える唇を何とか開き言葉を言い募る。
「そ、ソレイユは生きて、いますか?」
「そこは私のあずかり知らぬところだ・・・さて、長々と話してしまったが・・・キリト君、君の決断を聞こうじゃないか」
「ふざけるな・・・」
その言葉は誰に向かって放たれたものなのか、それはキリト自身にしかわからない。
「いいだろう。決着をつけよう」
「キリト君っ・・・!」
アスナの悲痛な叫びが響く。キリトはエギルに頭を下げ、クラインにはじまりの街のことを詫び、アスナを自殺できないように茅場晶彦に取り計らってもらうことを約束し、二振りの剣を構えたった一言呟いた。
「殺すっ・・・!!」
その言葉と同時にSAO史上最後の戦いが幕を開けた。
◆
一閃、一閃、また一閃。キリトが二振りの剣から放つ斬撃をヒースクリフは十字盾で防御し、カウンター気味に長剣を振るっていく。しかし、それを剣で防ぎ、身を捻ってかわすキリト。二本の斬閃が真紅の鎧と交わることがなければ、一本の斬閃が黒きコートと交わることもなく、まさに一進一退の攻防戦。いつ決着がつくのか誰にも分からない。
「
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