第八十七話 純文学は娯楽かその九
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「クラシックの曲演奏してもいいのね」
「あんた楽器何だったっけ」
「ドラムよ、ドラムでクラシックの曲演奏してもいいのね」
「いいんじゃない?別に」
これが先の返事だった。
「もうね」
「それじゃあやってみるわね、気が向いたら」
「そうしたらいいわ」
「じゃあね、あと最近ジャズも興味あるけれど」
「ジャズもなの」
「アフリカ系アメリカ人の先輩が部活にいてね」
それでというのだ。
「男の人だけれど」
「その人はジャズなの」
「ほら、ジャズって元々ね」
咲に真剣な顔で話した。
「アメリカから生まれて」
「アフリカ系の人達からだったわね」
「ルイ=アームストロングなんか有名だしね」
サッチモの愛称で親しまれた伝説的なジャズ歌手である。その演奏もまた残っていて聴くことが出来る。
「それでその先輩もね」
「ジャズなのね」
「サックスも吹かれるのよ」
「へえ、本格的ね」
「ただその先輩が言われるには自分はまだまだらしいわ」
「演奏の腕は」
「ニューヨークとかニューオーリンズに行けば」
アメリカのこうした街にというのだ。
「とんでもない人がね」
「幾らでもいるとか」
「そう言われてるわ」
「アメリカの音楽って凄いっていうけれど」
「実際にそうらしくて」
それでというのだ。
「もうね」
「そうした街に行けば」
「もう幾らでもね」
「凄い人がいるの」
「もっと言えばジャズだけでなくて」
アメリカではというのだ。
「ロックもポップスもラップもね」
「何でもなのね」
「凄い歌手がね」
それこそというのだ。
「演奏者も含めてね」
「幾らでもなのね」
「いるっていうわ」
「マイケル=ジャクソンみたいな」
「そう、ダンスだってね」
こちらもというのだ。
「本当にね」
「ブロードウェイみたいな」
「凄い世界だっていうわ」
「日本でもかなりだと思うけれど」
「アメリカは世界中から人が集まることもあってね」
「レベルが違うのね」
「そうみたいね」
こう咲に話した。
「あちらは。兎に角上にはね」
「上がいるのね」
「何処までも上があって」
そうしてというのだ。
「自分はここまで来たと思っても」
「まだ上があるものね」
「音楽でも何でもね」
「果てしなく上があるのね」
「そうでしょうね」
「じゃあ私もね」
咲は同級生の言葉を受けて真剣に考える顔になって言った。
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