第一章
[2]次話
仇名の由来
根室寿は中学三年にして阪神タイガースのことはかなりのことを知っている恐るべき阪神ファンである、当然歴代選手の背番号や出身地ポジションもかなり言えるが。
仇名についてもだ、彼はよくクラスメイトに言われていた。
「よく知ってるよな」
「ああ、阪神の昔の人の仇名までな」
「根室っちよく知ってるよな」
「今の選手もそうで」
「誰がどんな仇名だったか」
「それまでな」
「いや、普通にね」
寿はクラスメイト達に何でもないといった顔で答えた。
「阪神好きなら普通にね」
「覚えるか?」
「仇名まで」
「それぞれ」
「うん、誰かが名付けて」
その選手にというのだ。
「それが定着してね」
「それでか」
「皆その仇名覚えて」
「使う様になってか」
「もう覚えていく」
「そうなるか」
「そうだよ、例えば」
寿はクラスメイト達に落ち着いた顔で話した。
「藤村さんは物干竿バットだったけれど」
「ああ、ミスタータイガース」
「背番号十のな」
「永久欠番の人だな」
「そのバットがかなり長かったから」
規定ぎりぎりまでの長さだったというのだ。
「それでだよ」
「長いから物干竿か」
「そこまで長いって言われて」
「それでか」
「ついた仇名だしね」
それでというのだ。
「田淵さんは本当に奇麗なアーチ打ったから」
「ああ、天性のホームランアーチスト」
「あの人はそうだったな」
「そう呼ばれていたよな」
「仇名そうだったな」
「漫画でも有名だったけれど」
そこではコミカルなキャラクターであった。
「この人もだよ」
「奇麗なホームラン打った」
「それでそのまま仇名になった」
「定着したんだな」
「そうだよ、インパクトのある選手は」
阪神のというのだ。
「もう自然と頭に入って」
「覚えるか」
「それで色々な選手の仇名もか」
「その中で覚えていくんだな」
「他の人から見たらインパクトなくても」
「そうだよ、応援していたら」
そうすればというのだ。
「やっぱり入るよ、皆も今の選手の仇名わかるよね」
「まあな」
「ある程度でもな」
「頭には入るな」
「言われてみれば」
「確かに」
クラスメイト達もそれはと頷いた。
「言われてみれば」
「僕達もそうだな」
「阪神の今の選手わかるよ」
「巨大掲示板のプロ野球板の阪神のスレッドに一覧あるしな」
「覚えられるな」
「そうそう、あそこのスレッドチェックしたら」
寿はそれならとクラスメイトに即答した。
[2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ