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神々の塔
第六話 宿屋と道具屋その十一

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「皆さんそうなのです」
「そうか」
「はい、だからこの塔にもです」
「魔神達もおるか」
「ひいてはラグクラフト神話の方々も」 
 悪意と破壊への渇望に満ちているとされる彼等もというのだ。
「やはりです」
「人から見たらか」
「悪意の塊でも」
「その実はか」
「この世の摂理の一つをです」
「司っててか」
「この世界のことをです」
 まさにというのだ。
「想っておられます」
「そやねんな」
「神霊の方々のお考えはです」
 女はさらに話した。
「我等人とは違っていて」
「しかもさらに高位にあるか」
「はい、住まれる場所が違い」
 そしてというのだ。
「何よりもです」
「行いも能力もやな」
「そうしたものも違いますので」
 だからだというのだ。
「お考えもです」
「違うんやな」
「言うならこの世を管理しておられる」
「そうした存在やな」
「それぞれのお立場から」 
 司るものを動かしてというのだ。
「そうされているので」
「悪意とかはか」
「人から見ればおありですが」
「その実はやな」
「人が思われている様な」
 そうしたというのだ。
「感情はなく」
「世界を滅ぼしたくないんやな」
「左様です」
 まさにというのだ。
「どの様な神霊の方々も」
「そうなんやな」
「そしてその神霊の方々が集う」
「この塔をやな」
「是非です」
「踏破してくれっていうんやな」
「そしてお力を得られ」
 踏破する中で、そしてそれを果たしてからというのだ。
「そのお力で」
「この世界をやな」
「お救い下さい」
「わかったわ」
 リーは確かな声で頷いて応えた、そうして仲間達と共に宿屋での休息に入った。次の戦いに挑む為に。


第六話   完


                 2022・12・15
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