第二章
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サランラップを取ってもう冷えている鰯の煮つけとグラタンそして野菜の佃煮で白いご飯を食べてだった。
風呂に入ってだ、歯も磨いてから寝室に来て妻の明穂に話した。見れば娘は母親によく似ていることがわかる外見だ。
「お風呂上がったよ」
「そうなの、じゃあ私が入るわね」
「それでお風呂はか」
「お掃除してね」
そうしてとだ、妻は家計簿を閉じて夫に話した、見れば今も机に向かっている。
「拭いておくから」
「悪いね」
「悪くないわよ、あなたずっと忙しいでしょう」
仕事で、というのだ。
「だからこうした時はね」
「お風呂やってくれるんだ」
「これ位はね、それにゆっくり入りたいし」
妻は笑ってこうも言った。
「だからね」
「いいんだ」
「ええ、じゃああなたもう寝るわね」
「そうするよ」
「それじゃあね、お休みなさい」
「うん、お休みなさい」
こうやり取りをしてだった。
遊佐は風呂に入りパジャマを着て歯を磨いてだった。
そのうえで寝てだった、朝早く起きて。
寝ぼけ眼でせかせかと朝食を食べて身支度を整えて出勤した、そうしてだった。
この日も遅くまで働いた、そうして日々が続き。
遂にだった、彼は笑顔でこう言う時が来た。
「やっとだよ」
「はい、プロジェクト終わりましたね」
「遂に」
「そうなりましたね」
「うん、終わったよ」
部下達に笑顔で話した。
「そうなったよ」
「いや、大変でしたね」
「特に部長が」
「毎日遅くまで残業されて」
「そうでしたね」
「休日出勤もしたしね」
遊佐は感慨を込めて述べた。
「家にいるとずっと寝ていたよ」
「そうでしたか」
「お疲れで、ですか」
「それで、ですね」
「うん、けれど終わったから」
そのプロジェクトがというのだ。
「後はね」
「はい、お休みですね」
「有休取られますね」
「そうされますね」
「そうもするし」
それでじっくりと休んでというのだ。
「定時でだよ」
「帰られますか」
「そうされますか」
「これからは」
「元々そうしたことに厳しい会社だしね」
労働時間にというのだ。
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