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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアGX編
明星颯人の忙しい一日
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していった。
結局メデューサには一瞬の隙に逃げられ、目標を失ってやっと怒りが収まった颯人が気付いた頃にはとっくの昔に人質の救助が終わっており、彼は自分が無駄な時間を過ごしてしまっていたことに気付いた。
「何で早く教えてくれなかったんだよッ!?」
「言ったに決まってるだろうが」
「お前の頭に血が上り過ぎて、呼ばれたことに気付いてなかっただけだぞ?」
そう言えば、メデューサを追い掛け回してる最中に名前を呼ばれていたような気がする。メデューサの方も頻りに颯人に呼びかけて後ろを気にするように言ってきていたような気がするが、あの時は本当に頭に血が上っていて何が何だか分かっていなかった。
己の迂闊さに颯人ががっくりと膝をつくのを、ウィズとガルドは気不味いと言いたげに見ていた。今回ばかりはウィズも颯人に対して何かを言う事は控えるらしい。
「まぁ、あれだ。そろそろ天羽奏も帰ってきてるだろうから、本部に戻ってはどうだ?」
「それがいい。ハヤト、さぁ帰ろう」
2人に促されて颯人は本部に帰った。するとそこには翼の姿だけが。
「あ、颯人さん?」
「つ、翼ちゃん? あれ? 奏は?」
「奏なら一足先に帰りましたけど?」
今度こそ颯人はその場に崩れ落ちた。出迎えてやる予定が完全に狂い、何だか色々とやる気が無くなった。
崩れ落ちた颯人の様子に、翼は目を丸くして口をポカンと開けるしか出来ない。
「えっと、あの……大丈夫ですか?」
「あ、うん、大丈夫…………今日はもう帰るね」
「は、はい……お疲れさまでした」
トボトボと発令所から出て行く颯人の後ろ姿を、翼は奇異なものを見る目で見送った。颯人が出て行き、発令所の扉が閉まると翼は隣に立つ弦十郎の方に視線を向けた。見ると彼は腕を組み、やれやれと言った様子で溜め息を吐いていた。
「全く……」
「あの、言わなくて良かったんですか?」
「ん?」
「奏の事……」
「あぁ、良いだろう偶には。こういうサプライズも」
疲れ切った様子で颯人が自宅マンションの鍵を開ける。今日は本当に散々だった。普段は大した事件など起こらないのに、この日に限って大仕事が二つも入った。恐らく今日は人生最悪の日に数えられるかもしれない。
「はぁ〜……あれ?」
溜め息と共に扉を開けた颯人は、室内に光が灯っているのに気付き首を傾げた。家を出る前に電気は消しておいた筈なのに何故?
「おぅ、颯人お帰り!」
暫し呆然と灯りのついた室内を見ていると、キッチンから奏が顔を出した。その光景に颯人は目を瞬かせる。
「か、奏? お前、帰ったって……」
「あ〜、いや、ほら……。旦那から颯人が今日は大変だったって聞いてな? それでまぁ、飯でも作ってや
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