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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアGX編
明星颯人の忙しい一日
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阻止する」
「他の人手は?」
「現場で既にガルドが戦っている。必要ない」
〈テレポート、ナーウ〉

 颯人が何かを言う前にウィズは魔法で転移してしまった。消えていく刹那の瞬間、弦十郎は颯人の顔を見た。見てしまった。
 光に包まれる瞬間、彼の顔からは感情が抜け落ち能面の様な顔になっているのを…………。

「まぁ、何だ……頑張れ、颯人君」
「ドンマイ、颯人君」
「お前なら大丈夫だ」
「あったかいもの、用意しておくから」
「あ、あはは……」

 弦十郎達は気の毒な颯人にエールを送り、そしてこのタイミングで騒ぎを起こしたジェネシスに対し思わず合掌してしまうのだった。









「がぁぁぁぁぁぁぁっ!? ちくしょぉぉぉぉぉぉっ!?」

 弦十郎達が予想した通り、現場に到着するなり颯人は感情を爆発させ大いに暴れていた。
 到着早々オールドラゴンになりメイジ達を蹴散らす颯人。文字通り木端を散らす様に次々と琥珀や白の仮面のメイジが宙を舞う姿に、先行してサバトを起こさせないように戦っていたガルドは勿論颯人をこの場に連れてきたウィズも何が何だか分からないと言った様子で眺めていた。

「何だ? ハヤトの奴今日は随分と荒れてるが……ウィズ、何かしたのか?」
「何故私を疑う? こっちだって訳が分からないんだ」

 ウィズは奏が今日帰ってくることを知らない。だから颯人が荒れる理由が分からず首を傾げるしか出来なかった。
 だがガルドの方は、ある程度予定を把握していた為颯人の様子を見て何となくだが事情を察する事が出来た。

「あ〜、もしかすると今日カナデが帰ってくるからかもな。いの一番に出迎えたいのに厄介事が重なって、でも無視する訳にもいかないから苛立ちをぶつけてるんだろ」
「なるほどな……まぁ、あの調子なら直ぐに終わるだろう」

 雑魚メイジは既に蹴散らされ、残るは現場で指揮を執っていたメデューサのみ。ここは颯人に任せて、2人はサバトに掛けられそうになっていた人々を安全な場所に逃がす為行動を開始した。

 怒りに燃える颯人の背後で、ウィズとガルドが囚われた人々を解放していく。本来であればそれを阻止したいメデューサではあったが、颯人はそれを絶対に許さないだろう事が容易に想像できた。

「な、何なの一体? 今日は随分とご機嫌斜めみたいだけれど?」
「誰のせいだ誰のッ!? このくそ忙しい日に騒ぎ起こしやがって、もう許さねぇ!!」
「何の事だか分からないわよッ!?」

 これはマズイと逃げるメデューサを、颯人が追い掛け回す。まともに相手をしては命に関わると、メデューサは全力で逃げ颯人はそれを逃がすまいとしつこく追いかけた。怒りに燃える颯人の目には、最早メデューサしか眼中になくそのまま時間だけが経過
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