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星河の覇皇
第八十三部第三章 今だ目覚めずその十四

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「それでな」
「もう碌なことがなかったですね」
「そうだったからな」
「俺達には暗い時代ですね」
「本当にな」
「それでその時代に」
 新入りはさらに話した。
「八十日で、ですね」
「地球を一周出来るか」
「そうした小説がありましたね」
「最初に出来るかどうか話をしてな」
 これがこの作品のはじまりである、一年やどうとかいう話をしていてそこから主人公が八十日でと言ったのだ。
「それでだったんだよ」
「そうでしたね」
「はじまった話で」
「その八十日が夢みたいだったからな」
「成り立ったお話ですね」
「それが連合だとな」 
 この広大な国ではというと。
「八十日なんてな」
「幾らワープ能力があっても」
「絶対に無理だな」
「一年は、ですね」
「たっぷり時間をかけたら三年はな」
「物凄い時間ですね」
「そこまで時間がかかるな」
 先輩ははっきりと言った。
「それこそ」
「やっぱりそうですよね」
「相当なお金持ちでないと出来ないな」
「金と時間の両方がないと」
「暇でな」
 そしてというのだ。
「もう滅茶苦茶金がある」
「そうした人でないと無理ですね」
「連合でもな」
 当のこの国の者達でもというのだ。
「そんな金持ちそうそういないだろ」
「三年間本当に遊んで暮らせる位の」
「最低でも一年な」
「そんな奴本当にいないですね」
「アッラーは人に糧を与えられてるんだ」
 先輩はここで信仰の話をした。
「その糧を得る為に何をするか」
「労働ですね」
「ああ、だからな」
「俺達にしても」
「ちゃんと働いて」
 そうしてというのだ。
「生きないといけないからな」
「そんなことはですね」
「まず無理だ、連合じゃヒッチハイクみたいなことしてな」
 宇宙船に乗ってだ、この場合その船に臨時雇いで採用されそこで食事や寝所そして旅賃を手に入れているのだ。
「やってる人もいるらしいがな」
「サバイバルですね」
「いや、あそこは平和だからな」
「だからですか」
「最近まででもな」
 ついこの間まで、というのだ。
「辺境でもない限り海賊がいてもな」
「掃討されていたので」
「最近だと辺境の方でもな」
 そこでもというのだ。
「海賊が掃討されたからな」
「だからですね」
「もうな」
「平和にですか」
「旅が出来るんだよ」
「ヒッチハイクみたいに」
「安全な国だよ」 
 戦禍の絶えないサハラと違ってというのだ。
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