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おっちょこちょいのかよちゃん
265 鉄と羽衣の攻防
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 かよ子はブー太郎が何故か気になっていた。
(ブー太郎ってもしかして・・・、のり子ちゃんの事が好きなんじゃないのかな・・・?)
 かよ子はブー太郎がのり子がやや気になっているのではないかと懷った。よく見るとブー太郎はのり子の方を彼女に気付かれぬように見ては顔を少し赤らめている。
「ぶ、ブー太郎・・・」
「え、な、なんだブー?」
 ブー太郎は慌てた。
「ブー太郎ってその・・・?」
 のり子が好きかとストレートに聞くのは流石にブー太郎も慌てて全力否定してしまうだろう。そんなおっちょこちょいしてはならぬと思い、遠回しな質問をする事にした。
「のり子ちゃんの事、どう思ってる・・・?」
「あいつの事かブー?」
 ブー太郎は少し黙ってしまった。だが少しして口を開く。
「その、さくらの事ばかり気にして可愛げがないブー!」
 のり子もムッとしてしまった。
「ふん、ももこちゃんは本当は私だけのものだもん!他の友達がいるなんて嫌だよ!」
「な、なんだよ、じゃあ、一人でどっかいけばいいブー!」
「おいおい、やめろよ!喧嘩は」
 大野が二人を諌めた。
「う・・・」
 こう喧嘩してもブー太郎はのり子が嫌いになりきれないような感がしたのであった。

 スターリンと交戦するあり達の所に一人の女性が現れた。
「貴方!」
「愛しきエカチェリーナよ!来てくれたか!」
 スターリンはエカチェリーナと呼ばれた女と抱き合った。
「な、愛しきエカチェリーナ・・・だと!?」
 悠一は気味悪く思う。
「私の旦那をこんな目に・・・。許さないわよ!」
 エカチェリーナの目が黒く光る。
「まずいぞ!殺める気だ!」
(う・・・!!)
 ありは何もできない。スターリンは無神主義者であるが故に神を利用した攻撃が通用しないからである。
「させないわ!」
 奏子が羽衣を投げた。エカチェリーナが羽衣に巻き付かれる。
「な、何よ、これ・・・!?」
 エカチェリーナは念力を利用して羽衣を外そうとした。しかし、どうしても外れない。
「よし、このまま・・・」
 立家と鎌山の攻撃がエカチェリーナとスターリンを襲う。
「このまま倒されてなるものか・・・!!」
 スターリンは鉄の壁を幾つも出した。全ての攻撃を防御した。
(このままだと逃げられる・・・!!)
 奏子は羽衣を自分の意志で戻そうとした。そして今度はスターリンとエカチェリーナを纏めて巻き付けようとした。
「な、この布、外れたと思ったら・・・」
「一緒に巻き付けられた・・・?」
「これで二人は動けない筈だわ!!」
「よし、留めだ!」
 だが、ビリって音が聞こえた。
「な、なんだ!?」
(もしかして・・・!?)
 奏子は嫌な予感がした。
「あの鉄の壁を全部どける!」
 濃藤は剣を向け
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