暁 〜小説投稿サイト〜
博士の挑戦状
第十七話

[8]前話 [2]次話
                 第十七話  殺戮が終わり
 博士はメキシコマフィアを千人位殺してから言った。
「満足したぞ」
「千人も殺しましたね」
「まあ大した数字ではないな」
「千人って立派な大量虐殺ですよ」
 小田切君は博士にあっさりとした口調で答えた。
「もう」
「そうか?」
「そうですよ、普段からその辺りのドキュン殺してますけれど」
「四人とか五人な」
「それと比べたら」
「何を言う、わしはこれまで二億人は殺しておる」
 博士はあっさりと答えた。
「これまで生きて来てな」
「凄いですね」
「それと比べたらな」
 二億人と、というのだ。
「千人は何ということがあろうか」
「まあ何でもないですけれどね」
 千と二億を比べると、とだ。小田切君も答えた。
「ですがそれでもですよ」
「一般の人間の間隔で言うとか」
「はい、大量虐殺ですよ」
「そうか、しかしな」
 それでもと言う博士だった。
「わしはな」
「千人位はですか」
「何といってもな」
 それでもというのだ。
「どうということはない」
「むしろ少ないですか」
「うむ、しかし満足したからな」
「今回はですか」
「これで帰るとしよう」
「そうですか、ですが今世界中大騒ぎですよ」
 小田切君は帰国を述べた博士に話した。
「博士がマフィアを大虐殺したって」
「そうなのか」
「はい、それでもですね」
「どうということはない」
 世界中自分がしたことで大騒ぎになっていてもというのだ。
「別にな」
「そうですか」
「わしは他人の評判は気にせんしな」
「それもマッドサイエンティストだからですね」
「そうじゃ、では帰るとしよう」
「大変なことしたんですがね」
 まだ言う小田切君だった、だが。
 博士はUFOをあっさりと日本に戻した、こうしてメキシコでの殺戮は千人位で終わったのであった。


第十七話   完


                2022・12・9
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ