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気付いたら優等生
第二章
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 入学式を終え大学生活に入ったがその中でだった。
 林のことを聞いた、何と彼は。
「高校に入ってからですか」
「らしいよ、怪我をしていいお医者さんに治療してもらって」
「そこからですか」
「お医者さんになりたいと思って」
 医学部のドリトル先生と言われているイギリスから来た温和そうな外見の教授が知美に話した。見れば先生の周りには沢山の生きもの達がいる。
「一念発起してね」
「勉強して」
「どんどん成績を上げてね」
 そうなってというのだ。
「全国模試でもかなりのものになってね」
「それで、ですか」
「この医学部になんだ」
「進学したんですか」
「そうなんだ」
 先生は知美に彼のことを話した、そして努力することはいいことだねとも言った。知美はその話を聞いてからだった。
 林を見ていくと彼は。
 努力家で常に学業に励んでいてだった。
 医学部でもかなりのものだった、知美も優秀な学生として知られていたが。
「正直ね」
「その彼はか」
「貴女以上なの」
「そうなの、真面目でひたむきでね」
 家で両親に話した。
「勉強家よ」
「中学の時はぱっとしなくてもか」
「今はそうなのね」
「ええ、入学式の時会って驚いたけれど」 
 それでもと言うのだった。
「あんなに凄いなんてね」
「人間わからないな」
「普通と思っていた子がそうなるなんて」
「そうよね、何でもあんまりにも凄くて」
 それでというのだ。
「将来見込まれて援助してくれる人もいて」
「学費の方もか」
「出してもらってるの」
「彼もご両親は普通のサラリーマンとパートの人らしいけれど」
 自分達と同じというのだ。
「それがね」
「学費も出してもらってか」
「立派に頑張ってるのね」
「ええ、人間その時ぱっとしなくても先はわからないのね」
 しみじみとした口調でだ、知美はこうも言った。
「今じゃ学年でトップらしいから」
「じゃあこのままいけばか」
「首席で卒業か」
「そうかもね、けれど私もそんな頑張ってる姿見たら」
 それならとだ、知美は決意した顔で両親に言った。
「私もって思うから」
「頑張るか」
「そうするのね」
「ええ、そうするわ」
 こう言って知美はさらに学業に励んだ、そのうえで。
 卒業してから八条病院の大阪の総合病院の中の優れた内科医として知られる様になったが。
 大学を首席で卒業し医師として海外で優秀な論文を発表し評価されている林を見てだ、病院のスタッフ達も話した。
「こうした人になりたいわね」
「確か先生の同級生でしたね」
「中学と大学で」
「ええ、真面目で努力家でね」
 それでと言うのだった。
「立派な人よ、人間努力してね」
「そしてですね」
「立派なことをすべきですね」
「え
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