第四話 早速、能力開発
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m少々持ち上がった。しかし、それ以上は簡単に上がっていかなかった。どのくらいの時間が経過したか定かではないが、もっと高く持ち上げるどころかその高度を維持するのも限界になって、俺はそのまま金属の塊を降ろした。
「おつかれさま、かなり良い結果が期待できるわよ」
「はぁ、そうですか」
能力が発現したのは俺のはずなのに、なぜか担当者のほうが嬉しそうにしていた。俺の能力開発を担当したことで、俺を研究に使いやすいとかそういうことなのだろうか。しかし、サイコキネシス系というただ物を動かすだけの能力が研究にどう役立つのかが全然分からない。
「あとはAIM拡散力場の測定さえ出来れば能力名が確定してレベルも確定できるんだけどね……まー、そっちのほうは後日になるかもね」
「はぁ、そうですか」
AIM拡散力場の測定装置は壊れたんじゃなくて、俺の異常なパラメーターをそのまま認識しただけで、実際には壊れてない気がするけどさすがにそれを言うわけにはいかないだろう。
「それでも、まず間違いなくレベル4、大能力者で確定だと思うわ」
「はぁ、そうですか」
もう少し下、レベル2か3辺りを狙っていたのだが、意外と高くなってしまった。やっぱり50cmサイズを持ち上げるべきではなかったのかもしれないが、今更パラメーターを変更してレベル2か3に判定しなおしてもらうというのはさすがに無理がある。
「ところで、さっきから同じ返事しかしてないわよ」
「はぁ、そうですね。能力使ったら何て言うか脳が疲れたみたいな感じで……」
「能力を限界まで使うとそうなるみたいね」
「はぁ、そうですか」
最後のはわざとである。担当者と話している間に脳の疲れは取れてきているので、すでに会話するぐらいなら問題ない状態になっている。
「あなたねぇ……」
担当者もそれが分かったのか呆れた様子だった。
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