第四話 早速、能力開発
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言声を掛けてから金属の塊を真上に持ち上げるように念じる。念じた瞬間目を瞑ってしまったが、特に手ごたえのようなものはなかったのでそのまま目を開けてみた。
「あれ?」
金属の塊があった場所には何もなく、上を見上げてみても特に何も見つからない。担当者のほうを見てみると、目を点にして固まっていた。
「どう……なったの?」
「反応が消滅しました」
「彼の能力ってサイコキネシス系じゃなかったの?」
「はい、そのはずです」
「テレポーター系って可能性は?」
「その可能性はないと思います。持ち上げるイメージでテレポートさせるのも無理がありますし」
「神代君、ちゃんと持ち上げるイメージした?」
「はい」
俺の能力開発担当者の3人が慌てだした。1人はAIM拡散力場を測定する機械の修理をしていてこの場には来ていなかったのだが、すぐに呼び出されて今の俺のデータ解析に全員で取り掛かったようだ。
そう言えば、俺の能力のパラメーターってどうなってるんだろう。そう思って自分のパラメーターを確認してみる。
「何これ……」
思わず声に出してしまっていた。ちなみに能力開発担当者たちは解析に必死で俺の声には気づかなかったようだ。
まず驚いたのが俺の能力のパラメーター値。『学園都市製超能力』という項目が追加されていて……元々探そうとしていたのがその項目なのだが、その場所のパラメーター値が異常すぎてすぐに見つかったのだ。
どういう基準になっているのかは分からないが、パラメーターの数値は基本的にどのパラメーターでも1万が一般人の平均値だ。例外として、RPG系のMPパラメーターなどはそれぞれのゲームに合わせた数値になっている。そして、1万が平均のパラメーターを俺は10万程度に設定しているのだが、学園都市製超能力の項目だけが……万……億……兆……100兆を超えているのだ。もしかしたら、AIM拡散力場の測定装置が壊れたのって、このせいかもしれない。
『学園都市製超能力』のパラメーターの異常さに隠れて気付くのが遅れたが、その下には『演算能力』のパラメーターがあり、それも1億を超える数値が入っていた。
取り敢えず、異常な値になっている学園都市製超能力と演算能力のパラメーターを100万程度に書き換える。一応1万を平均値とするなら、6割がレベル0ということで平均値をかなり引き下げているはずである。そして、値を10倍に設定しても実質の力は1.5倍程度にしかならないことを考えれば、100万の設定はそれほど高レベルにならないだろう。
パラメーターを設定したので確認のために二番目に小さい金属の塊を持ち上げてみることにした。持ち上げるイメージをしてみると、イメージの中でずっしりとした重さを感じるこ
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