第四話 早速、能力開発
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の広さがある部屋だった。部屋の中には書類で見た能力開発担当者の3人の姿が見えた。
すぐに能力開発に取り掛かり、最初に何十錠かの薬を飲まされる。それから脳波測定で使うような装置を頭に付けられ、同時に左腕に点滴のようなものも取り付けられた。
「しばらくはこのままで居てもらうから、眠ってても構わないわよ」
そう言われて眠っていると、頭に鈍い痛みを感じて目が覚めた。
「あら、起きたみたいね。頭が少し痛むかしら?」
「はい、少し」
「そう。いい結果が出そうね」
「え?」
どういうことかは分からなかったが、頭痛自体は異常ではなさそうだ。だが、頭痛は次第に酷くなり頭が割れそうなほどになってくる。
「そんなに痛む?」
「ええ……結構」
「もう少しだから我慢してね」
そこからどの程度の時間が経ったのかは分からないが、俺の中ではかなりの時間我慢させられた。しかし、痛みが引くとあっという間に何事もなかったかのような、いつもどおりの状態に戻っていた。
眠っていた時間は意外と長かったのかすでに昼過ぎになっていて、研究所内の食堂で意外と美味しい遅めの昼食を食べ、少し休憩を挟んだ後で能力開発の仕上げが始まった。
「これで最後ね。お疲れ様でした」
「あ、どうも。お疲れ様です」
頭にさっきとは違う装置を付けられ、なんだか妙な味の飲み物を飲まされて能力開発は終了した。終了したといっても、自分では何か変化があったのか全然分からなかった。
「次は能力測定を受けてもらうんだけど……あれ、どうしたの?」
女性担当者の話を聞いていると、急に他の担当者たちの動きがあわただしくなった。
「いや、AIM拡散力場の測定装置が壊れたみたいで……」
「さっきまで正常だったんじゃないの?」
「正常だったんですけど、能力開発が終わったとたんに異常な値を示すようになってしまって」
どうやらAIM拡散力場の測定装置が壊れたらしい。しかし、能力のレベル判定は能力の使い方や精度なんかも加味されて決まるはずだから、AIM拡散力場の強さだけでの判定はされないはず。そうなると、他の能力測定を先にすることになるのだろう。
「仕方ないわね。それじゃー神代君、こっちに来てちょうだい」
「はい」
女性の担当者が歩き出す。思ったとおり他の測定を先にするようだ。ついていった先は研究所の広めの運動場のような中庭で、大きさの違う金属の塊がいくつか置いてあった。
「まずはこれを真上に持ち上げるようなイメージをしてみてもらえる?」
「はい」
担当者が指差したのは一番小さい金属の塊、大きさは縦、横、高さともに20cmぐらいだろう。
「いきます」
担当者に一
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