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神々の塔
第五話 一体ずつその九

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「そのまま戦うのだ」
「是非な」 
 中里が神のその声に応えた。
「そうさせてもらうわ」
「うむ、ではな」 
 白虎はそこから動かずだった。
 戦を見守りにかかった、それを見てだった。
 中里は強い声でだ、芥川に言った。
「ほなやな」
「ああ、いよいよな」
「最後のやな」
「青龍や」 
 この神と戦うとだ、芥川は答えた。
「そうするで」
「そやな」
「綾乃ちゃんと一緒にな」
「遂に十人で戦うな」
「本来はそうするのがええが」
 神との戦いではというのだ。
「しかしな」
「今回はやな」
「四柱一度に来たからな」
 四霊獣達全員がというのだ。
「そうしたさかいな」
「今回みたいにやな」
「まずは三人が足止めしてか」
「一柱に戦力を集中させてな」
 朱雀にというのだ、この場合は。
「そうしてな」
「戦ったんやな」
「そやった」
 まさにというのだ。
「辛いけどな」
「戦力を割いて足止めをして」
「その間にや」
「集中攻撃でやな」
「倒した、弱点の属性を衝いてな」
「そうしたな」
「しかし残る一柱となった」
 芥川はその目を鋭くさせて述べた。
「それやとな」
「これからはやな」
「ああ、綾乃ちゃんと合流して」
「十人でやな」
「戦うで、綾乃ちゃんもな」 
 彼女を見るとだった。
 綾乃は術と神具の八岐大蛇で青龍と戦っているが本来の力を出している神相手には流石に分が悪かった。
 それで徐々に劣勢に追い込まれていた、その状況を見て言うのだった。
「このままやとな」
「危ないわよ」
 アレンカールが言ってきた。
「ほなね」
「ああ、行くで」
「今すぐね」
「それで青龍にも勝つで」
 こう話してだった。
 九人全員で綾乃と合流した、中里は鵺に乗った状態で宙を舞い大蛇に乗る綾乃の隣に来て言ってきた。
「待たせたな」
「いや、大丈夫やで」
 綾乃はダメージを受けていたが笑顔を向けて答えた。
「安心して」
「そう言うんやな」
「そやで、けど来てくれてな」
「嬉しいんやな」
「有り難うやで」
 にこりと笑っての返事だった。
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