第二章
[8]前話
「やっぱり」
「ああ、それはな」
「俺達だってそうだな」
「自分の奥さんや彼女さんが変に興味持たれたらな」
「嫌だな」
「浮気とかそうした話はな」
それこそというのだ。
「ないに越したことないしな」
「未来さんの服が地味ならか」
「それでいいか」
「言い寄られたりしないし」
「それでか」
「うん、いいよ」
笑って言うのだった、健は妻の服装が地味なのをよしとしていた。
そうして日々を過ごしていた、だが。
未来は子供達を寝かしてだった、健のいる寝室に入るとだった。
ズボンを脱いでだ、上着も脱ぐとそこから白いブラウス太腿を半ばまで覆ったそれを着て前のボタンを首元を開けて状態で閉じた、そのうえで夫がいるベッドの中に入るが。
未来はその中でパジャマとナイトキャップ姿の夫に言った。
「あなた私の寝る時の服は絶対にブラウスだけって言うけれど」
「いや、大人の女の人の寝る時の服ってな」
「これ?」
「これが一番いいだろ」
こう言うのだった。
「何ていっても」
「エロいっていうのね」
「ああ、だからいいんだよ」
「あの、下すーすーして結構冷えて」
ブラウスの下は下着だけだ、ズボンも靴下もないので妻はむっとして言った。
「ちょっと寝乱れたらショーツがね」
「丸見えだな」
「あなたと一緒じゃないと凄く恥ずかしいわよ」
「それがいいんだよ、俺そんな奥さんの寝姿見てな」
「興奮するのね」
「だからいいんだよ」
隣に寝ている妻に言った。
「それでだよ」
「この服じゃないとなのね」
「嫌なんだよ」
こう言うのだった。
「本当にな」
「そうなの」
「それでな」
妻にさらに言った。
「今だってそうだけれどぐっときたから」
「それじゃあ」
「いいよな」
「いいわ、じゃあ三人目もね」
「そろそろな」
「来て・・・・・・」
未来は自分から言ってだった。
パジャマを脱いだ夫を迎えた、だが朝起きるとだ。
ズボンとセーターという格好になって一日をはじめた、それで地味と言われ続けた。だが彼女も夫以外の人に興味を持たれたり言い寄られることもなくてだ。
いいと思っていた、そうして夫婦で子供達と一緒に仲良く過ごしたのだった。
妻の寝間着 完
2023・2・19
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