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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第147話:乾いた大地に水を撒く様に
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サポートしていた。
響がどうしているかと言うと、彼女は父・洸と共に実家に帰省していた。漸く前に進む覚悟が決まった洸は、過去の己の罪と向き合い、響の父として、立花家の大黒柱としての責務を果たすべく妻の元へと向かっていた。
正直に言えば、恐れはあった。だが彼には、自分を信じてくれている娘が居る。そう思うと、ほんの一歩だが前に進む勇気が湧いてきた。
彼が家族と仲直りできるかは、今後の彼の頑張り次第だろう。
エルフナインだが、彼女はS.O.N.G.に協力する事となった。元々行く当ても無かったし、キャロルとハンスの事も気掛かりだった。なので、己の中にある錬金術の知識を平和的に活かす為、アルドの助手のような立場に納まり彼女の手伝いをして日々を過ごしていた。
ハンスはその傍らに日夜治療を受けていた。回復はまだまだ先だろうが、その傍には常にキャロルが寄り添い彼の回復を祈っていた。
奏と翼は、事件が一段落したという事で再びツヴァイウィングとしての活動を再開。イギリスへと渡り、多くの人々に歌を届けていた。
因みにその道中には、別件でイギリスのロンドンに用事の出来たマリアの姿もあった。どうやら彼女は彼女で、翼の父・八紘から何やら特命を受けているらしい。
そして、颯人は…………
「…………やれやれ、奇跡を見せるのも楽じゃない」
懐中時計を眺めていた颯人は、1人そう呟くと時計を懐に仕舞った。その顔は呟きに反して、どこか楽しそうな笑みを浮かべている。
「だがま、止めようって気になれないのは、こりゃ性分かねぇ? ま、何だっていいさ。さて、行くか!」
颯人が指をパチンと鳴らせば、その瞬間にスポットライトの光が彼を照らし出す。見渡せばそこは舞台の真ん中であり、客席には満員の観客が居て彼を歓声で出迎えた。
戦いが終わり、颯人もまた1人の手品師へと戻った。人々に奇跡の様な手品を見せ、笑顔を作り出すそんな仕事に。
観客達の歓声に手を振り返す彼の顔には笑顔が浮かんでおり、その心には手品師としての誇りと父・輝彦への尊敬で溢れているのだった。
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