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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第147話:乾いた大地に水を撒く様に
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キャロルとの戦いに、決着がついた。
獅子機の爆発は予想通り凄まじく、爆心地には大きなクレーターが出来その周囲の建物も軒並み倒壊。当然人が住めるような状態ではなく、瓦礫の山となった街は完全なゴーストタウンと化した。
そんな中でクレーターの中心部には都庁がボロボロになりながらも形を保ち、その上に同じくボロボロのシャトーを乗せた状態で残っているのが異彩を放っていた。
ウェル博士に協力させた事で無力化したチフォージュ・シャトーも、獅子機の爆発により最早瓦礫と言って過言では無い有様である。
それらの首謀者であるキャロルはどうしているかと言うと…………
「――――あっ! アルドさん!」
本部潜水艦の医務室からローブのフードを被って姿を現したアルドに、響が素早く近付いた。見渡せば医務室の前には響だけでなく、奏達装者にガルドと透、更にはエルフナインの姿もあった。全員の視線が真っ直ぐアルドに向かっている。
周囲からの視線を受けて、アルドは静かにフードを目深に被り直し口を開いた。
「まずキャロルさんの容態ですが、少なくとも命に別状はありません」
アルドの言葉に響達はホッと胸を撫で下ろした。
あの爆発に巻き込まれた際、颯人と奏が揃ってキャロルを守ったお陰でキャロルは軽傷で済み、周囲が瓦礫の山となった後に2人の手で本部へと連れてこられた。
だが直前まで想い出の焼却を行っていた影響か、本部に連れてこられた時点でキャロルは意識を失っておりそのまま医務室へと運ばれ、錬金術と医学両方に造詣が深いアルドが診察と治療に当たっていた。
そして今、そのアルドからキャロルが一応は無事である事を聞かされ、この場で恐らく一番彼女の身を案じていただろう響は安心し胸を撫で下ろしていた。
しかし、全く何の問題も無い訳では無い事をガルドは感じ取っていた。
「少なくとも……という事は、命以外には問題があるという事か?」
ガルドの指摘に響はハッとしてアルドを見る。その視線にアルドは、一瞬言い淀むと全員を手招きして医務室に入った。
響達が医務室に入ると、机の前の椅子に腰かけたキャロルの姿があった。顔や腕、足などあちこちに絆創膏を貼ったりなどしているが、それ以外は至って元気そうである。
思っていたほど酷い状態ではなさそうな事に、響は安堵してキャロルに近付いた。
「キャロルちゃん! 良かった〜、心配したんだよ!」
笑顔でキャロルに近付く響。だが対するキャロルは、近付いてくる響に怯え椅子から降りると机の陰に隠れてしまった。見た目の歳相応、いやそれ以下の子供の様な姿に、響だけでなくアルド以外の全員が目を丸くした。
「えと、キャロルちゃん?」
「な、何で俺の名前を知ってるんだ? ここは、
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