第八十六話 恋愛のダメージその六
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「こうしたことが」
「だから甘いだけじゃなくてね」
「地獄もあるんですね」
「辛いとか苦いどころかね」
それで済む様なものではないというのだ。
「地獄があるのよ」
「最悪のケースでもですね」
「ええ、最悪の最悪でもね」
それでもと言うのだった。
「あるのよ」
「そうですね、だから恋愛は慎重にですね」
「さもないと私達もよ」
「地獄見ますね」
「そうなるわ」
「そう思うと本当に怖いですね」
咲の今の言葉はしみじみとしたものだった、それは自分に恋愛の恐ろしさを心から刻み込む為に言っているかの如きだった。
「恋愛って」
「咲っちもそのことはね」
「覚えておいてですね」
「恋は盲目って言うけれど」
「盲目になったら最悪地獄見ますね」
「他にもあるしね、怖いお話は」
恋愛ではというのだ。
「気を付けてね」
「わかりました」
まただ、咲は自分に言い聞かせた。
「そうします、本当にです」
「地獄を味わう危険を考えたら」
「慎重になることですね」
「それが第一よ」
何と言ってもというのだ。
「自分が傷付かない為にね」
「肝に銘じておきます」
「そうしてね、私もね」
先輩は自分もと述べた。
「そんな思いしたくないしね」
「誰だってそうですね」
「ええ、慎重になるわ」
恋愛のことについてというのだ。
「それで他の人に取られてもね」
「慎重であるべきですね」
「相手を見極めることは絶対よ」
「何につけても」
「そうよ、しかし思うことはね」
ここで先輩はこうも言った。
「本校の振った女みたいにもなりたくはないわね」
「最低ですからね」
「かちかち山の兎にもね」
「こっちはサイコパスですし」
「どっちも絶対にいい死に方しないわよ」
「本校の女の人相当に嫌われてるそうですね」
「当たり前でしょ」
そうなることはとだ、先輩は答えた。
「それは」
「そんな酷いことしたら」
「そこで皆見るのよ」
まさにというのだった。
「その行いからね」
「その人の内面をですね」
「自分を好きだって言う人に外見が嫌だっていう理由とかで」
「相手を徹底的に傷付けられるって」
「相当性格が悪いでしょ」
「人の痛みがわからない人ですね」
「そんな人誰が好きになるのよ」
それこそというのだ。
「一体」
「自分がそうされるって思うと」
「絶対嫌でしょ」
「そうですね」
「だからね」
それでというのだ。
「嫌われるわよ」
「そうなって当然ですね」
「人の気持ちを踏み躙る人はね」
それこそというのだ。
「好かれる筈がないわよ」
「そうですよね」
「かちかち山の兎はね」
「もっとですね」
「だって平気で狸殺してるから」
このことを話し
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