暁 〜小説投稿サイト〜
X ーthe another storyー
第六話 封印その十五

[8]前話 [2]次話
「そうか、元に戻れたな」
「元?」
「元の俺達にな」
 こう言うのだった。
「戻ったな」
「あの時みたいに」
「ああ、俺達三人はな」 
「幼馴染みで」
「何があってもな」
「一緒ね」
「あの時はそうだったしな」
 幼い頃はというのだ。
「そしてな」
「今なのね」
「戻ったな」
「そうなったのね」
「ああ、よかった」 
 封真は微笑んでこうも言った。
「本当にな」
「神威ちゃん何か最初はね」
「東京に戻ってきた時はな」
「近寄りにくかったけれど」
「それがな」
「戻ったのね」
「ああ、そうだからな」
 それ故にというのだ」
「今俺は言ったんだ」
「元の私達に戻ったって」
「そしてな」
「そして?」
「ずっとな」
 これからはというのだ。
「もう何があってもな」
「私達は変わらないのね」
「そうなる、俺達はずっと一緒だ」
 こうも言うのだった。
「本当にな」
「何があっても」
「そうだ」
「そうよね、私達はね」
「人類や地球の最後の日が来てもな」
「それでもね」
「一緒だ、最後の最後までな」
 テーブルに座って小鳥と向かい合いつつ話した。
「そうなっていく」
「うん、私も神威ちゃん支えるしお兄ちゃんもね」
「支えてくれるか」
「何があっても」
「俺も神威もか」
「二人共ね」
「そうなんだな、だったらな俺もだ」
 封真は自分のこともと話した。
「お前も神威もだ」
「護ってくれるのね」
「どうなってもな」
 こう小鳥に話した、二人はこの話は二人だけでして誰も聞いていないと思っていた。事実その場には誰もいなかったが。
 丁はその話を聞いていた、そのうえで夢の中で鏡護に話した。
「その様にです」
「二人の育て方は間違っていませんでした」
 鏡護は向かい合っている丁に微笑んで述べた。
「嬉しく思います」
「そうですか、ですが」
「あの三人はですか」
「彼が運命を選べば」
 そうすればとだ、丁は今も悲しい顔で話した。
「その時にです」
「封真は小鳥を殺すか」
「彼女が殺されるのを見るか」
「どちらかで」
「彼と戦うことになるでしょう」
「それが運命ですね」
「はい」 
 俯いた顔での返事だった。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ