第六話 封印その十四
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「全くな、俺はただだ」
「ただ?」
「小鳥を護りたいだけだ」
「えっ、私をなの」
「この世界がどうなってもな」
自分の運命を思いつつ話した。
「俺は小鳥を護る」
「そうしてくれるの」
「封真もな」
二人共というのだ。
「二人共俺にとって掛け替えのない人だからな」
「だからなの」
「ああ、人間と地球がどうなっても」
このことは真剣な顔になって述べた。
「俺はだ」
「私とお兄ちゃんをなの」
「護る、俺は誓ったんだ」
正面を向いての言葉だった。
「俺にも他の誰にもな」
「私とお兄ちゃんを護るって」
「何があってもな」
「何がって」
小鳥は神威の言葉に尋常でないものを感じた、それでだった。
彼の横顔を見てだ、心配そうな顔で言った。
「世界が滅んでも?」
「そうなってもだ」
その小鳥に顔を向けて答えた。
「俺はだ」
「私とお兄ちゃんをなの」
「護る」
またこう言うのだった。
「絶対にな」
「そうなの」
「だからだ」
そう考えるからだというのだ。
「今も一緒にいる」
「そうだったの」
「何時どうなるかわからないしな」
小鳥を見たまま答えた。
「そうする」
「それだけ私もお兄ちゃんもなのね」
「大事に思っている」
「そうだからこそ」
「そうする、だから安心してくれ」
小鳥にさらに言った。
「小鳥には俺がいるからな」
「お兄ちゃんにもなのね」
「何かあったら頼ってくれ」
「神威ちゃんを」
「そうしてくれたならな」
それならというのだ。
「俺がだ」
「護ってくれるのね」
「例え俺自身が来てもな」
丁が見せた夢を思い出しつつ語った。
「それでもだ」
「私もお兄ちゃんもなの」
「絶対にな」
「神威ちゃん自身もって」
小鳥はそれがどういうことかわからず首を傾げさせた。
「一体」
「こちらの話だ」
「そうなの」
「しかしだ」
「私達をなのね」
「そうするからな」
護るからだというのだ。
「安心してくれ」
「ええ、それじゃあね」
小鳥は笑顔で応えた、そうして神威に家まで送ってもらった。そしてだった。
家に来てくれた見習の神主さんや巫女さんそれに封真と食事を摂りその後でだ、封真に対して神威のことを話した。
するとだ、兄は笑って言った。
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