第六話 封印その十三
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「死なせない、何があっても」
「?神威ちゃん何を言ってるの?」
神威の言葉がわからず問い返した。
「一体」
「いや、何でもない」
自分がつい運命のことを考えて言っていることに気付いて打ち消した。
「気にしないでくれ」
「それならいいけれど」
「兎に角だ、神社のことも何とかなるしな」
「それでよね」
「今からな」
「学校に行くのね」
「そうしよう」
小鳥にあらためて言ってだった。
その上で二人で登校した、すると。
誰もがその二人を見た、それで小鳥は友人達に言われた。
「小鳥あんた司狼君と幼馴染みっていうけれど」
「若しかして?」
「今付き合ってるの?」
「そうしてるの?」
「あっ、そういうのじゃないと思うけれど」
それでもというのだった。
「神威ちゃんは幼馴染みなの」
「ふうん、そうだったの」
「あんた達そうだったの」
「子供の頃からだったの」
「そうなの、だからね」
それでと友人達に話した。
「付き合ってるとかね」
「そういうのはないの」
「あんた達は」
「言うならお友達なのね」
「お兄ちゃんも入れてね」
封真もというのだ。
「そうなの」
「ああ、お兄さんね」
「あの人もなのね」
「そこに入ってるのね」
「三人でね」
それでというのだ。
「もうね」
「一緒に名のね」
「いるのね」
「いつも」
「子供の頃はそうで」
小鳥はあくまでその時のことから言っていた。
「今戻ったの」
「成程ね」
「よくわかったわ」
「じゃあ司狼君はね」
「もういるってことでね」
「いるって。そういうのじゃないから」
小鳥は周りが何が言いたいのか察して応えた。
「私達は」
「そう言うけれどね」
「幼馴染みっていうとね」
「余計にそう思えるから」
「絆が深いだけに」
「そうなの。けれどね」
それでもと言うのだった。
「あくまでよ」
「まあそう言うならいいけれどね」
「私達は」
「何もしないから」
「応援だけさせてもらうわね」
「そういうのじゃないのに」
小鳥は憮然として応えた、それで下校中にやはり一緒に帰ると言ってきた神威にこのことを話すとだった。
神威は優しく微笑んでだ、こう答えた。
「そう思いたい奴はな」
「思えばいいの?」
「好きにさせればいい」
こう言うのだった。
「思うことは勝手だ」
「だからなの」
「ああ、俺達に疚しいことはない」
神威はこうも言った。
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