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昼間の公園
第一章

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                昼間の公園
 突然の休日になってだ、サラリーマンの尾谷卓は朝妻の育江に言った。
「何すればいいんだ」
「寝たら?」
 これが妻の返答だった。
「何もすることないなら」
「って今日かなり寝たぞ」
 卓は妻にどうかという顔で返した、四十をとうに過ぎてそろそろ加齢が感じられる小さな目と薄い唇の面長の顔で七三分けの黒髪には白いものが混じりだしている、背は一七五位で身体にはそろそろ肉が付いてきている。
「だからな」
「寝られないの」
「ああ、もうな」
「じゃあゲームでもしたら?」
「ゲームか」
「そうよ、プレステでもね」
「そうだな、折角の休日だしな」
 短めの髪の毛に童顔で一五〇ない小柄な身体の妻に応えた、見れば夫より少し年下ではなくまだ高校生に見える。
「そうするか」
「ええ、あなたいつもぼやいてるじゃない」
「ゲームする時間がないってな」
「お仕事あってね」
「家でも子供達いるしな」
「けれど今はね」
 妻は夫と共にご飯を食べつつ言った。
「子供達も学校行ったし」
「休日でな」
「好きなだけ出来るわよ」
「いつも時間を見付けて何とかだけれどな」
「いいでしょ、好きなだけしたら?」
「そうするか」
 朝ご飯を食べつつこんな話をしてだった。
 卓は食べ終わったらゲームをはじめた、そうして午前中を過ごし。
 昼は妻はパートに出ているので一人でカップ焼きそばを食べてまたゲームをした、だが二時位になるとだった。
 帰って来た妻にだ、こんなことを言った。
「ゲームばかりしていてな」
「よかったでしょ」
「いや、だるくなってきた」
 どうにもという顔で述べた。
「もうな」
「そうなの」
「ちょっと散歩行って来るな」
「それならメリーも連れて行ってね」
 家の愛犬、茶と白の柴犬の彼女もというのだ。
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