第二章
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「余計にでしょ」
「お酒のおつまみって辛いの多いですからね」
「塩気が強いものがね」
「それじゃあ」
「ええ、祥子さんも気をつけてね」
こう息子の嫁に言うのだった。
「あの子の辛いもの好きには」
「身体に悪いから」
「塩分の摂り過ぎはね」
「よく言われてますしね」
「そうでしょ、だからね」
「はい、気をつけます」
義母に強い声で約束した、そしてだった。
ある程度は許したがこれ以上はと思うとだった。
夫の好物だが塩気が特に多くないものを出す様にしたし彼が好きな酒もだった。
「今日は枝豆なんだ」
「ホッケとね」
「もう味付けしてあるんだ」
「だからそのまま食べてね、ホッケもね」
「お醤油はかけないで」
「そうして食べるんだ」
「ええ、すだちはもうかけたしね」
それで味付けしたからというのだ。
「そうしてね」
「わかったよ」
塩分は控えたものを出した、すると。
夫は特に身体を壊すことなくつつがなく過ごせた、子供が出来て孫も出来てだ。
還暦を迎えたが大きな病気をしたことがなく。
「いやあ、お酒好きでも塩辛いもの好きでも」
「今もね」
「元気だよ、やっぱりそれって」
「気をつけてきたから」
祥子は夫に笑顔で話した。
「私もね」
「そうだね、有り難うね」
「お礼はいいわ、夫婦だし私もあなたにはね」
これまでの生活を振り返って話した。
「何かあればね」
「僕助けてきたかな」
「そうしてきたわ」
優しい性格の夫はというのだ。
「だからね」
「このことはなんだ」
「お礼はいいわ、じゃあこれからもね」
「気をつけていくんだね」
「そうしていくわ」
今も健康な夫に話した、そうして共に過ごしていくのだった。
酒飲みだから余計に注意 完
2023・2・18
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