第二章
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「若し食べないと」
「やっていけないことだ」
「だからいいわね」
「デザートも食べるんだぞ」
「うん、それで今度の大会はね」
彼はそちらの話をした。
「カレーライスだけれど」
「そうか、それじゃあな」
「カレーも出すわね」
「それでどれだけ食べられるか」
「前以て確かめましょう」
「カレーは大好きで」
好物の一つである。
「かなり食べられる自信があるけれど」
「それでもな」
「大会だとね」
「また違うからな」
「好きなものを食べてもよ」
「優勝するだけ食べる」
「そうしないと駄目だから」
それでとだ、二人で息子に言うのだった。
「いいわね」
「明日はカレーにしような」
「うん、お願いするよ」
彼も言った、そしてだった。
この日も食べた、そのうえで。
朝も食べるが母はここで言った。
「いい？三食ね」
「しっかりだね」
「食べないとね」
「かえって食べられないね」
「何時でもね」
息子に丼を出しながら話した。
「そうなのよ」
「だから朝も」
「沢山よ」
「食べないと駄目だね」
「だからしっかりとね」
丼、それも大人の二人前はあるカツ丼を出して話した。
「食べなさいね」
「うん、フードファイターも何かとね」
「やることあるでしょ」
「そうだね」
母からそのカツ丼を受け取りつつ答えた。
「食べて運動して」
「そして身体にもよ」
「気をつけないといけないね」
「勝負の時に食べるものも調べて」
「考えて食べないといけないし」
「フードファイターもよ」
小学生でそうであってもというのだ。
「本当にね」
「これはこれで大変だってことだね」
「そうよ、けれどやるからには」
「食べること自体は好きだしね」
「それなら全力でやるのよ」
「そうするよ」
母に応えてカツ丼を食べはじめた、そして今日も頑張って食べカレー対決に挑んだ。彼は小学生ながらそうしていきそれは老人になり引退するまで続いた、そしてフードファイターは努力だと言い残したのだった。
少年フードファイターの苦悩 完
２０２３・２・１７
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